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営業利益率は2012年度に8%が目標

NEC、クラウドとグローバル事業で2000億円増を目指す

2010年10月14日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 10月13日、NECは、クラウドサービスなどの事業展開を説明するITサービス事業説明会を開催。NEC ITサービスビジネスユニット 取締役執行役員常務 富山卓二氏がITサービス事業の業績の推移や今後の事業展開の基本方針などを説明した。

NEC ITサービスビジネスユニット 取締役執行役員常務 富山卓二氏

事業概要と事業展開の基本方針について

2010年度は成長に向けた投資を取り込むことで増収を目指す今後の成長に向けては海外のサービス事業が重要

 2009年度の売上高は企業のI投資の冷え込みにより減収。しかし、2010年度は成長に向けた投資を取り込むことで増収を目指す。

 営業利益に関しては、2009年度は減収の中でも徹底した固定費削減により増益。2010年度はSI(システム構築)の収益体質強化による増収を目指すという。

 2009年度のITサービス売上実績では日本で2位、世界市場では8位。地域別の売上高比率では海外が1割弱と国内比率が高く、事業別売上高比率ではサービス事業が約3割とまだまだ弱いとし、今後の成長に向けては海外のサービス事業が重要だとの認識を示した。

国内クラウド市場予測は2015年まで平均35%の成長が予想される2012年度までにグローバルやクラウドサービスに1000億円の投資を実施

 市場動向として、国内ITサービス市場の市場全体としては今年度を含めマイナスだが、来年度からはプラスに転じ、アウトソーシングを含めたサービス市場に関しては順調に伸びている。国内クラウド市場予測では2009年をクラウド元年とし、2015年まで平均35%の成長を予想した。さらに、その中でもSaaSの領域が大きな伸びを示すと考えているという。「全社のうち、15~20%がクラウド化していくと想定している」(富山氏)

 また、グローバルITサービス市場では、新興国で今後10%近い伸びが期待でき、ビジネスチャンスがあると予測する。

 今後の成長についての事業目標は、クラウドサービス事業とグローバル事業で実現するという。数値目標としては2012年度までにグローバルでプラス1000億円、クラウドサービスでプラス1000億円を目指す。そのためにSIでの収益性を向上させ利益確保し、2012年度までにグローバルやクラウドサービスに1000億円の投資をするという。

クラウドサービス事業について

2009年度のクラウドサービス事業の売上高は約100億円NECの強みが活きる3つの領域を他社に先行して事業化・拡大していく

 2009年度のクラウドサービス事業の売上高は約100億円で、今後の取り組みとして他社に先行してクラウドへの取り組みを推進するため将来に向けクラウドサービスメニューを幅広くサービスを用意する。

 また、クラウドサービス事業における注力領域としては、NECの強みが活きる3つの領域を他社に先行して事業化・拡大していくとした。3つの領域とは、基幹業務領域、新たなビジネスの創造、幅広い業務・業務PAのワンストップ化だという。加えて、特に付加価値の高い、SI力が活かせる業務アプリケーション領域のクラウドサービスに注力するという。一方で、不特定多数の時間貸しというニーズに応えるIaaSやPaaSの分野は現時点ではプライベート型でのみ提供していくという。

基幹業務領域新たなビジネスの創造幅広い業務・業務PAのワンストップ

 1つ目の基幹領域の取り組みについては、NECグループ12万人を支える基幹システムのクラウド化によって、海外企業や新規の顧客の獲得する。

 2つ目の新たなビジネスの創造への取り組みとは、顧客企業とその業界向けのクラウドや異業種連携クラウドなどを一緒に作り上げていくモデルだという。

 3つ目の幅広い業務・業務PAのワンストップとしては中堅中小企業や団体向けのクラウド提供。もともとパッケージで提供していた「EXPLANNER」をクラウド化した「EXPLANNER for SaaS」などを提供する。

 富山氏は、現時点でこのようなクラウドメニューを提供できるのはNECだけではないかと語った。

グローバル事業について

中華圏、APAC、EMEA、北米、日本の5極展開するCODC事業のグローバルの立ち上げ既存事業を継続して拡大していくとともに、公共、医療などの新規領域を開拓する

 グローバル事業としては事業規模の拡大にともない、日本発の展開に加え、事業・ソリューションの現地化を推進していくという。また、中華圏、APAC、EMEA(Europe, the Middle East and Africa:ヨーロッパ、中東、アフリカ)、北米、日本の5極展開するCODC(クラウド指向データセンター)事業のグローバルの立ち上げ、現地有力パートナーとのアライアンス、SIベースのソリューションをサービス化してく。

 グローバル事業の成長分野としては、既存事業を継続して拡大していくとともに、公共、医療などの新規領域開拓に注力する。

SI収益性向上への取り組みについて

大きな成長は望めないが、引き続きSI事業は引き続き事業の柱2009年度実績で2003年度と比べ不採算プロジェクトを半減、SI原価を1割強低減

 SI収益性向上については、SI事業の収益体質を強化をしなければならいないとし、サービス化の進展の中で大きな成長は望めないが、引き続きSI事業は引き続き事業の柱としてSI力に磨きをかけ、SI事業の収益性を強化していく。また、強いサービス事業を展開するためにもSI力は必要だという。

 さらにSI力強化の取り組みとして2004年度から納期・品質悪化プロジェクトを発生させない取り組みを実施。2008年度からは顧客企業目線での品質・コスト・納期の向上などを実施している。その結果、2009年度実績で2003年度と比べ不採算プロジェクトを半減、SI原価を1割強低減できたという。SI収益性を向上させることで営業利益率は2009年度の6%から2012年度8%を目指す。

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