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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第56回

デュアルコアAtomでHP Mini 210はどう変わったか?

2010年10月07日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

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 今回試用するのは、日本ヒューレット・パッカードのネットブック「HP Mini 210-2000」(以下210-2000)だ。巷ではネットブック市場の退潮が伝えられているが、新製品の数は意外と減っていない。中でもHPは、デザインも含めたオリジナリティの高いモデルを投入している。

 今回の製品は、同社の通販サービス「HP Directplus」専用モデルで、仕様的にもデザイン的にもなかなか意欲的な製品だ。デュアルコアAtom「Atom N550」を採用したこのネットブックの実力を確かめてみた。

HP Mini 210-2000

HP Mini 210-2000


直販モデルでスペックは充実
でもメモリーは1GBと少ない

 冒頭で述べたように、HP Miniシリーズの中でも今回紹介する210-2000は、直販専売の製品だ。店頭販売もされる「HP Mini 210 Vivienne Tam Edition」や「HP Mini 110」とは、デザインが大きく異なる。シルバーをベースに、マットな紺の天板・底板になっている。シンプルではあるがよくまとまっていて、好感を持てるデザインである。ディスプレーが完全に180度まで開き、フラットになるのも意外と使いやすい。

本体正面

本体正面。スピーカーにスペースが割かれている。音質はそこそこ、という印象

本体左側面

本体左側面。左から電源コネクター、アナログRGB出力、USB、ヘッドホン

本体右側面

本体右側面。左からメモリーカードスロット、電源スイッチ、USB×2、セキュリティーロック・有線LAN

ディスプレーは完全にフラットになるまで開く

本体背面にはコネクタ類はなく、ディスプレーは完全にフラットになるまで開く

 大きく異なるのはデザインだけではない。一番違うのはCPUだ。他のモデルではシングルコアのAtom N400番台を採用しているが、210-2000ではデュアルコアのAtom N550(1.50GHz)が使われている。

 Windows エクペリエンスインデックスは「2.9」。ネットブックといえば「最低値はCPU」というものが多いのだが、珍しくボトルネックはGPU部分だった。まあCPU側も「3.1」なので、推して知るべしではある。デュアルコアとはいえAtomなので、性能はさほど高いわけではない。

210-2000のWindowsエクスペリエンスインデックスの値

210-2000のWindowsエクスペリエンスインデックスの値

 例えば、YouTubeにアップロードされている1080p(1920×1080ドット)の映画トレイラーを表示した場合、1080p設定ではコマ落ちが激しく、見ていられない。720pならOKだが、その際もCPU負荷はほぼ100%に近い値をとり続ける。

 とはいえ、「遅さ」が致命的なのはそういった時くらいだ。ウェブ閲覧や文書作成くらいならば、大きなストレスは感じなかった。

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