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最新ゲームPCのオススメパーツ構成とは?【Intel編】

2010年10月06日 13時00分更新

文● 池座 優里

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ビデオカード

 ゲームPCを作る上で最も重要になるのがビデオカードだ。ゲームタイトルによって最適化具合も異なるため、目的のゲームが決まっている場合はゲームタイトルに併せて選択するといい。また、特定のゲームにこだわらない場合は、最新のDirectX 11に対応したミドルレンジ以上のモデルをチョイスしたい。ビデオカードの構成は【AMD編】と同じなので、詳細はそちらを参照してもらうとして、ここではおさらいとして軽く触れておくだけにする。(編注:【AMD編】を読んでいれば、このページは読み飛ばしてもらってかまわない。)

NVIDIA製ハイエンドビデオカード

 NVIDIA製のハイエンドビデオカードには、2010年3月に発表された「Fermi」アーキテクチャを採用する「GF100」コアを搭載した最上位モデル「GeForce GTX 480」。その廉価版となる「GeForce GTX 470」の2種類が用意されている。
 今回は最高の性能を追求するということで「GeForce GTX 480」を採用したモデルを選択した。「GeForce GTX 480」はNVIDIA製ビデオカードでは初めてDirectX 11に対応し、前モデル「GeForce GTX 285」と比較しても、トランジスタ数は14億から30億へと2倍以上になるなど、まさにモンスターカードといえる仕様になっている。

EVGA「GeForce GTX 480」
●実売価格:5万円前後
●URL:http://www.corsair.com/products/dominator/default.aspx

今回はリファレンスモデルで取り扱い店舗も多いEVGA製「GeForce GTX 480」を選択した。2スロット仕様の大型リファレンスクーラーに覆われ、グラフィックボックスといった雰囲気を醸し出している

冷却性能を上げるためにブロアーファンの裏側部分に空気を取り込むための切り欠きが用意されている。カード全長は実測で約26.8mm

最大消費電力が250Wということで、PCI Express補助電源コネクタは6ピンと8ピンが1本ずつ横向きに用意されている

 リファレンスモデルでも十分高性能な「GeForce GTX 480」だが、ZOTACからオーバークロック仕様の「GeForce GTX 480 AMP」が発売されている。こちらは3スロット占有の大型冷却クーラーを採用したモデルでコアクロック756MHz、シェーダークロック1512MHz、メモリクロック3800MHzへとそれぞれ引き上げられている。より高性能なモデルを選択したいユーザーにおすすめしたい。
 また、リファレンスモデルを選択するなら、取り扱い店舗がドスパラのみになるが実売価格が4万5000円と安いPALIT製「GeForce GTX 480 (NE5TX480F09CB)」がおすすめ。

【関連サイト】

NVIDIA製ミドルレンジビデオカード

 NVIDIA製のミドルレンジビデオカードには、やはり新型の「GeForce GTX 460」を推したい。新型コアとなる「GF104」を採用したモデルで、直近の上位モデル「GeForce GTX 465」と比較してもほぼ同等の性能で大幅に消費電力が削減されている。
 さて、この「GeForce GTX 460」搭載モデルにはビデオメモリ768MB版と1GB版の2種類があるが、ROPユニット数やメモリインターフェイス幅といった性能に直結する違いがあるため、ここは少し無理をしてでも是非1GB版を選択したい。ミドルレンジのビデオカードらしく、オリジナルファンやオーバークロック仕様のといったラインナンップも多い。お気に入りの一枚を選んで問題はないだろう。

PALIT「GeForce GTX 460 Sonic Platinum」
●実売価格:2万4000円前後
●URL:http://www.palit.biz/main/vgapro.php?id=1338

銅製のヒートパイプを採用したオリジナルクーラーによって大幅なオーバークロックを実現。基板も独自サイズで、リファレンスモデルより約20mm短くなっている

 今回はヒートパイプを搭載した大型クーラーと独自の小型基板を採用したオーバークロックモデル、Patriot製「GeForce GTX 460 1GB Sonic Platinum」を選択した。コアクロック800MHz、シェーダークロック1600MHz、メモリクロック4000MHzとリファレンスモデルから大幅なオーバークロックを実現しつつ実売価格2万4000円と非常にコストパフォーマンスに優れた人気の製品である。

PCI Express補助電源コネクタは、6pin×2ながらリファレンスと違い横位置に用意されているため、3.5インチシャドウベイとの干渉も心配ない

 さらに高性能をねらうユーザーにはGALAXY「GF PGTX460SuperOC/1GD5 FUJIN 2.0」をおすすめしたい。GPUクーラーに同社のオリジナルクーラー「風神」を採用し、コアクロック810MHz、シェーダークロック1620MHz、メモリクロック4000MHzというスペックは同GPU搭載モデルでもトップクラスのスピードを誇る。

【関連サイト】

AMD製ハイエンドビデオカード

 AMD製のハイエンドビデオカードとしてはデュアルGPUの「Radeon HD 5970」や「Radeon HD 5870」が用意されているが、「ファイナルファンタジーXIV オフィシャルベンチマーク」でNVIDIAのハイエンドモデル「GeForce GTX 480」を超えるということで、今回は敢えて「Radeon HD 5850」を採用した製品を選択した。
 「Radeon HD 5850」はハイエンド向けビデオカードとしては消費電力が少なく、価格も2万円台後半~3万円台中盤とバランスの取れた製品だ。

ASUSTeK「EAH5850 DIRECTCU TOP/2DIS/1GD5」
●実売価格:3万5000円前後
●URL:http://www.asus.co.jp/product.aspx?P_ID=Yi2BzMnQP4ttW3Fm&templete=2

銅製のヒートパイプを採用したオリジナルクーラーによって大幅なオーバークロックを実現。基板も独自サイズで、リファレンスモデルより約20mm短くなっている

 「EAH5850 DIRECTCU TOP/2DIS/1GD5」はヒートパイプと大型ヒートシンクからなる「DIRECTCUクーラー」を搭載したオーバークロックモデル。コアクロック765MHz、メモリクロック4500MHzもオーバークロックされているが、高性能のオリジナルクーラーを採用しているためリファレンスクーラーより温度は最大20%、動作音は最大35%低減しているとのこと。
 また、GPU電圧を変更できる機能である「Voltage Tweak」に対応し、最高50%のオーバークロック動作が可能になっている。

GPUコアにヒートパイプが直接接触する「DIRECTCUクーラー」を採用している

 「Radeon HD 5850」には2GBのビデオメモリを搭載したSapphire製「TOXIC HD5850 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I/HDMI/DP BOX」が発売されている。こちらは、オリジナル冷却ファンを採用し、コアクロック765MHz、メモリクロックが4500MHzにオーバークロックされたモデルとなっている。大容量メモリのビデオカードが欲しいユーザーにおすすめしたい。
 また、玄人志向製「RH5850-E1GHW/HD/DP/SP」は銅製ヒートパイプを採用したオリジナルファンを搭載し、コアクロック760MHz、メモリクロックが4200MHzにオーバークロックされていながら、実売が約2万9000円とコストパフォーマンスに優れたモデルだ。

【関連サイト】

AMD製ミドルレンジビデオカード

 AMD製のミドルレンジビデオカードには「Radeon HD 5770」と「Radeon HD 5750」があるが、「Radeon HD 5750」ではちょっと力不足ということで、ここでは価格と性能のバランスがとれた「Radeon HD 5770」を採用した製品をおすすめしたい。
 NVIDIAと同様にミドルレンジのビデオカードということで、各社よりオーバークロック版や1スロット版など様々なモデルが販売されている。

MSI「R5770 HAWK」
●実売価格:1万7000円前後
●URL:http://www.msi-computer.co.jp/products/VGA/R5770_Hawk.html

静音性と冷却性能の高さで評判のオリジナルGPUクーラー 「Twin Frozr II」を採用した「R5770 HAWK」

 今回は静音性と冷却性能の高さで評判のオリジナルGPUクーラー 「Twin Frozr II」を採用し、コアクロックが875MHzにオーバークロックされたMSI製「R5770 HAWK」を選択した。7+1フェーズPWM仕様の電源回路とMSI独自の品質基準となる「ミリタリークラス」に対応することで高い耐久性と長寿命を実現した製品だ。

 最近のミドルレンジ以上のビデオカードはいずれも2スロット以上占有するタイプが多くなっているが、XFX製「HD5770 850M 1GB DDR5 DP DUAL DVI PCI-E」やPowerColor製「HD5770 1GB GDDR5 Single Slot」のような1スロットモデルも販売されている。両モデルともクロックダウンやバス幅の縮小などの制限も無く、2スロット版と同等のパフォーマンスが期待できる。  小型PCでマルチGPU環境を構築したい場合や、ケース内のエアフローを良くしたい場合は、1スロットモデルを選択するのもありかもしれない。

【関連サイト】

(次ページへ続く)

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