あなたの知らないWindows 第36回
Internet Explorer 9β版レビュー Part2
IE8の10倍速い!? IE9β版の新機能を体験してみた
2010年09月30日 12時00分更新
「Internet Exporer 9」β版(以下IE9β)の概要についてレポートした前回は、リリース当日だったためIE9βのユーザーインタフェース(UI)を中心に、大まかに伝えるのが精一杯だった。今回はもう少し、細かい機能に踏み込んで紹介していこう。
IE9βは9月15日に公開されたが、ダウンロード数は2日間で200万ダウンロードに達していると、IE9の公式ブログが発表している。ちなみにIE8βの時は、5日間で130万ダウンロードだった。IE8に比べると、IE9に対する期待感が大きいことの現れだろう。
シンプルになったユーザーインタフェース
IE9βでは、UIが非常にシンプルになっている。IE8には、アドレスバーと検索バーの2つがある。一方IE9βでは、アドレスバーに検索機能を追加して、ひとつにまとめられた。マイクロソフトではこれを「One Box」と命名している。検索バーはなくなり、ナビゲーション部分がすっきりした。
検索サイトはデフォルトではBingだが、IE8と同じように、検索プロバイダーからGoogleやWikipediaなどのアドオンを簡単に追加して、検索サイトを変更できる。実際に検索サイトをGoogleに変更すると、「Google Suggestion」という機能が利用できる。検索キーワードを入力していくと、入力中の文字をリアルタイムに見て、検索候補を表示する機能だ。
BingにもSuggestionの機能は用意されているが、新しいBingの検索プロバイダーでサポートされているため、IE8の環境を引き継いでインストールされたIE9βでは、一度Bingの検索プロバイダーを削除して、ウェブから新しいBingプロバイダーを再インストールする必要がある。
One Boxを使っていて気がついたのは、GoogleツールバーやBingツールバーの検索バーのような、今まで入力した検索キーワードが履歴として表示される機能がない。単に今まで見たサイトが履歴として表示されるだけでなく、検索キーワードも履歴として、後で利用できれば便利になるだろう。
一方、IE9βで便利だと感じたのが、ブラウザーの「戻る」ボタンが「進む」ボタンよりも大きくなっていることだ。マイクロソフトでは、「多くのユーザーの使い方を分析して、もっともよく使われている戻るボタンをわかりやすいように大きくした」としている。
IE9の最終版ではどうなるかわからないが、IE8で追加されたお気に入りバーは、IE9βではデフォルトで表示されない。IE8で追加されたがあまり使われていない機能は、IE9ではデフォルトで表示しないよう設定されているようだ。機能を削除すると互換性が問題になるため、機能自体は削除されていないが、IE8のようにデフォルトで表示せずに、使いたいユーザーだけが利用するようになっている。
Windows 7環境でIE9βを使用すると、「ピン」機能を使ってウェブサイトをWindowsタスクバーにアイコンとして登録できる。ユーザーはWindowsタスクバーに登録したアイコンをクリックするだけで、すぐに登録したサイトにアクセスできる。
しかしこれだけなら、ウェブサイトのショートカットをデスクトップに作成したのと変わらない。だが、Windowsタスクバーに登録したアイコンでは、アイコンを右クリックしてジャンプリストを表示することで、そのサイトのボタンや機能をメニューに登録して、直接アクセスできるようになる。
例えば、IE9のデモを集めた「Beauty of the Web」というサイトを登録しておけば、サイトに表示されている項目がメニューとして登録される。ただし、ジャンプリストにウェブサイトの機能を表示するためには、ウェブサイト側のHTMLコードに、ジャンプリストで表示するメニューを記述しておく必要がある。つまり、既存のウェブサイトのままでは、独自のメニューを表示できない。
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