マニュアル撮影を生かして愉快な動画に挑戦してみた!
レンズ交換式で、動画撮影でもマニュアル撮影ができるNEX-VG10だけに、画質以外でも試してみたいことは数多い。お恥ずかしい話ではあるのだが、NEX-VG10のニュースを聞いたとき、すぐに頭に浮かんだのが、長時間露光による撮影。天体撮影などで数時間もの間露光して、天体の動きまで捉えた映像などが代表例。こちらはシャッターの開閉を手動で操作しなければならないので、NEX-VG10では不可能だが、川の流れをスローシャッターで撮影した幻想的な雰囲気の写真などならいけそうだと、素人考えで思いつき、試してみた。
結果から言えば、予想通り失敗した。なぜなら、動画は毎秒30コマないし60コマで撮影するものなので、物理的にもシャッタースピードは1/30以下には落とせない。当然、1/30秒以上のスローシャッターではコマ落ちが生じてしまう。
NEX-VG10の場合、動画撮影では1/4秒までシャッタースピードを落とすことができる。静止画の場合は露光時間30秒のスローシャッター撮影が可能。無謀にもこれで、キャンプ場内の小川を撮影してみた。
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| 静止画モードで、露光時間を30秒にして撮影。一応ちょっと勉強して「ND8」フィルターを購入して撮影時に使用している。この映像がなめらかに動いている様子を妄想していたのだが…… | 動画モードで、シャッター速度を1/4秒で撮影。1秒当たりのコマ数が8コマ以下になっていることもあり、動画で見るとなめらかどころかカクカク動画になっている。スローシャッターによる小川の流れも完全に溶けきっていない |
シャッター速度を1/4以上に落とせない時点で予想はついていたのだが、あまりにもお粗末な結果である。静止画の方にしても、アングルや光の具合、そして露出を含めてもっと追い込まないと、イメージしていたような映像は撮れないようだ。
このあたりは、カメラに詳しい人や知り合いのカメラマンに教えてもらいながら、いろいろと挑戦してみたいと思う。ささっと三脚を立てて手軽に撮れるような映像ではまったくないが、ライティングから構図まで吟味して行なうスチル撮影のように手間をかければ、きっと面白い映像が撮れそう。このあたりが、本機の一番面白いところかもしれない。
もうひとつは、以前も少し触れていた魚眼レンズを使った動画。これで安直に思い付いたのがバイク走行時の車載映像だが、さすがにNEX-VG10をバイクに据え付ける訳にもいかず……そこで今回は参考例として、筆者所有の「NEX-5」に16mmレンズとフィッシュアイコンバーターを装着し、撮影を行なってみた。
![]() | あまり魚眼レンズっぽくないが、周辺は歪んでいる。走行時に見ている景色に近いアングルで撮れており、これはこれでなかなか面白い(NEX-5で撮影) |
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魚眼レンズのような超広角レンズを使った動画撮影をする場合、多少問題となるのが画角。NEX-5付属の16mmレンズとフィッシュアイコンバーターを組み合わせると、35mm換算で10mm相当になるのだが、APS-Cサイズの撮像素子を使ったNEX-5や本機の場合、約1.5倍になるため、焦点距離は15mmとなる。
しかも動画撮影の場合はさらに伸びて約1.8倍の18mm相当。このため、実際に撮影した映像もあまり魚眼レンズっぽくない。魚眼ならではの一風変わった映像を撮る、あるいは超広角での動画撮影ということを考えると、もうちょっと焦点距離の短いレンズがあっても面白そうだと思う(用途は極めて限定されると思うが)。
ただし、この画角は運転中の視界に近い印象で、周辺にいくほどレンズの歪みで風景が速く流れるため、見た目以上にスピード感のある映像になっているのも面白い。車載映像用としては今後もいろいろ活躍しそう。NEX-VG10を買った後でも、NEX-5のコンパクトさは車載で生きると確信していたが、この点に関しては狙い通りだ。
いろいろと撮影に手間のかかるモデルだが
使いこなしがいのある面白さは満点
まだまだ使い始めたばかりだが、撮影のために欠かせない道具として、交換用レンズや三脚など、荷物が多くなり、撮影自体もお手軽にボタンを押すだけというわけにはいかないモデルであることを使ってみて改めて実感した。
撮影した映像を見ていても「これは素晴らしい」と自画自賛したくなったり、「この精密な描写はさすがNEX-VG10」などと手放しで絶賛したりできる映像はごくわずかで、正直なところ、今回の撮影映像の例も「所詮はこの程度にしか撮れないのか?」と誤解されてしまいそうで、掲載には躊躇った。
しかし、このあたりの手強さや使いこなしていくことを面白さと感じられるなら、本機は実に遊べるビデオカメラだし、購入したことについての後悔はない。
そこで、もしかすると読者諸氏がもっとも期待していたかもしれない、レンズによる映像の違いなどは、改めて撮影をやり直してから、もう一度記事を書かせてもらいたいと思う。そして、このほかにもまだ触れていない撮影機能などもあるので、じっくりと使いこなした上で改めて紹介したいと思う。
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