iPhoneでiPadを操作し注目抜群のプレゼンを行なう
小規模な会議や対面のプレゼンの場合、iPadを利用すると注目を得やすい。手に持ってページをめくり、一緒に画面をのぞき込むのもいいが、もう少しかしこまったシチュエーションなら「eProjector」(350円)を活用したい。
このアプリはPDFファイルを全画面表示してプレゼンできるのだが、その操作をBluetoothで接続したiPhoneから行なえるのが特徴。自分はiPadを見ずに、プレゼンに集中できる。有料だがユニバーサルアプリなので、1回購入すれば両方にインストールできる。まずは、両方のアプリを起動し、iPadとiPhoneで[Remote開始]をタップ。片方でデバイスを選択すると、もう片方に接続の要求が表示されるので[受け入れる]をタップする。これでiPhoneからの操作が行なえるので、PDFファイルを表示して、プレゼンを開始しよう。
iPhoneの右半分をタップするとページ送り、左半分でページ戻しとなる。画面をドラッグすると、赤い丸印が表示され、レーザーポインターのように利用できる。ダブルタップすれば、ツールバーを表示でき、大きくページを戻したり、進めたりできる。ページの切り替えはスムーズで、レスポンスもいい。iPad側には写らないが、iPhoneにはプレゼン時間が表示されているのも気が利いている。
PDFファイルの転送は、WebDAVもしくはiDisk、メール、iTunesなどの方法が用意されている。PDFファイルは両方のデバイスに入れておく必要があるが、Bluetooth接続でコピーできるので、忘れても問題なし。
「Apple iPad Dock Connector - VGAアダプタ」(2980円)を使えば大画面ディスプレイやプロジェクターに映すこともできる。iPadが隠れてしまうので、無理に使う必要はないものの、出先で突然上司がやってきて、プレゼン相手の人数が増えてしまったときのために準備しておいて損はない。
ただし、VGA出力できるアプリには制限がある。「写真」のスライドショー、「ビデオ」、「YouTube」、「Safari」の動画などが対応しており、通常のPDF閲覧ソフトでは写らないことが多い。紹介した「eProjector」やAppleのプレゼンアプリ「Keynote」はVGA出力に対応している。とはいえ、画面のクローンを常時表示するわけではないので、オフィスにいるうちに挙動を確認しておこう。
単行本や雑誌の校正をiPadで行なう
筆者は、仕事でレイアウトや校正のデータをPDFで受け取ることが多い。問題がなければ、そのままメールで返信をすればいいが、修正点があるときはPDFに注釈を入れて戻すことになる。この作業にもiPadを活用できる。iPad向けのPDF閲覧アプリは多々あれど、注釈をつけられるのが「iAnnotate PDF」(1200円)だ。このアプリのおかげで、ノートPCを持ち歩く機会が激減した。ライターにとっては、iPadのキラーコンテンツのひとつだ。もちろん、印刷やウェブ製作関係やデザイナーの他、PDFでデータをやりとりすることの多いすべての人にもおすすめできる。
メールに添付されたPDFや「Dropbox」上のPDFを開けるので、使い勝手が抜群。大量のPDFを扱う際はiTunes経由で転送すればいいし、ウェブからダウンロードすることもできる。ZIPファイルで圧縮されていたら、一度「GoodReader」に読み込んで解凍してから、「iAnnotate PDF」に渡すといい。
テキストメモや手書きメモなど、目的に応じて注釈を付けられる。高機能なので、最初は操作に戸惑うがすぐに慣れるだろう。修正が終わったら、メールのアイコンをタップして、送信できる。ただし、PDFファイルの容量が大きいとエラーになってしまうのがネック。外出先で返信する必要があるなら、まずは「Dropbox」にアップロードする。その後、「Dropbox」アプリでリンクをメールするといいだろう。
ニッチかつ有料だが、ニーズに合致すれば安い買い物
今回紹介した主要なアプリはややニッチな3本で、どれも有料だが、ニーズに合致すれば安い買い物。同種の機能を持つライバルアプリが少ない、一押しアプリだ。会議や対面のプレゼンや校正で、何かいいアプリがないかと物色中なら、すぐにチェックしてみよう。
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