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Twitterが紡いだ小山町復興への思い

小山町を救え! GTドライバーたちがチャリティーを開催

2010年09月15日 20時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部

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富士スピードウェイ・小山町の惨状に
GT界が大同団結!

 ASCII.jp読者もご存じの通り、SUPER GT 第7戦 富士スピードウェイが、地元御殿場・小山町の災害が深刻なため中止となった。台風9号の爪痕は深く、文字通り道路を抉っていった。富士スピードウェイに至る道のほとんどが崩落してしまい、唯一残された道は地元民の生活道路という状況。また、富士スピードウェイもコントロールタワーへの落雷や事務局への土砂流入など、被害は甚大だった。中止は苦渋の決断だったかと思うが、地元の人たちの理解があってこそのモータースポーツ。小山町の復興を考えれば常識的な判断だったと言える。

SUPER GT 2010 第7戦富士 ミクポルシェ応援シートの中止について

 すでに報じられているとおり、SUPER GT 2010 第7戦は開催中止となりました。ミクポルシェ応援シートに参加お申し込みをいただいた皆さまにつきましては、すでにキャラアニよりご連絡しておりますとおり、手続き等の必要なく返金(キャンセル)させていただきます。お手元に到着したチケット(ASCII.jpロゴの入った入場券もしくはパドックパス)等はご返却いただく必要はありません。また、応援グッズのみ販売については、現在行なっておりません。応援グッズの購入をご希望の方は、現在発売中の次戦・もてぎ戦応援シートにご参加いただきますよう、お願いいたします。

 なお、各種お直りコースをお求めで、お客さま自身で購入された前売り券をお持ちの場合は、富士スピードウェイによる手続きに従って、お客さまご自身で払い戻し手続きをしていただきますようお願いいたします
 ASCII.jpおよびキャラアニでは、払い戻し手続き等を受け付けておりませんので、何卒ご了承ください。

ASCII.jp編集部 ミクポルシェ応援シート担当



 開催中止が発表された9月9日。Twitterで爆発的に情報が拡散される中、ひとりのドライバーが呟いた。

小山町のために何かできないだろうか?

 その呟きは、瞬く間にリツイートされ、多くの賛同者が手を挙げた。あれよあれよと話は現実味を帯び、9月12日に「F1 PIT STOP CAFETM六本木」でチャリティーイベントを開催することになったのである。ちょうどこの日の日中はSUPER GT富士戦のパブリックビューイングが予定されていたのだが、同店もチャリティーに賛同し、イベント会場を提供したのだった。

 このイベントのきっかけを作り、発起人になったのはGT300クラスで、#19 ウェッズスポーツ IS350をドライブする片岡龍也選手だ。

発起人で去年のチャンピオンにも輝いている実力派ドライバー、片岡龍也選手。「まさかTwitterでここまで話が広がるとは」と、Twitterの影響力に驚いていた

 ミクポルシェの応援シートを実施しているASCII.jpとしては、SUPER GTに関わる媒体の末席から何か支援できないかと思い、オリジナルステッカーと、第7戦の公式ポスター(30枚)を提供させてもらったぞ。

 このイベントに賛同して集まったドライバーは19名。メーカーやクラスの枠を超えて、「小山町復興を支援したい」と勢揃いしたのである。そして、急な日程だったにもかかわらず集まったファンはなんと600人以上! 愛知県から夜行バスで来た人もいたとか。協賛企業も自動車メーカーをはじめ、様々な企業が46社も集まり、ファンにチャリティーとして購入してもらうグッズはバッグから溢れんばかりとなった。

朝6時から並んでいたという猛者も! 11時の開場までに100人以上が並んでいた

 協賛品はそれぞれ紙バッグに詰められ、「AID BAG」としてドライバーたちが販売。金額(寄付金)は1000円以上で、あとはファンの気持ちでいくらか足してもらえれば、というシステムだった。これにより、集められた義援金は「120万円以上」(夜のF1イタリアGPのパブリックビューイングでの呼びかけ分も含む)。GTアソシエーションを通じて小山町へと寄付される。

 なお、この日はニッサン系ドライバーが横浜で、レースカメラマンが大阪で、11日にはレースクイーンが東京でチャリティーイベントを開催した。グッドスマイルレーシングは富士戦で販売予定だったオリジナルTシャツを急遽ウェブで販売、売り上げをすべて寄付すると発表。もちろんTシャツはあっという間に完売した。

 小山町と富士スピードウェイが一刻も早く復興しますように!

入り口で入場料(寄付金)500円を払うと、「Save OYAMA」のステッカーがもらえた

MCはなんとピエール北川氏! 軽快なトークで来場者を楽しませていた

なんという豪華なメンツ! しかもかなりファンと近い距離で、これはGTファンなら最高のイベントだ。ZENTポルシェの土屋選手はなぜかカメラ目線

寿司詰め状態の中、ファンの間を通って募金を集める選手たち。サーキットでのピリピリムードもなく、終始和やか(若干グダグダ)にイベントは進んだ

(次ページへ続く)

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