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音楽プレーヤーとしての魅力を再確認

新iPod nanoレビュー これは退化じゃない、進化だ!

2010年09月21日 12時00分更新

文● 広田稔

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タッチパネルを備えた新iPod nano。たっぷりの写真と動画で特濃レビューをお届けしよう!

 9月2日、毎年、秋の恒例となるiPodシリーズの新製品が発表された。今年の目玉は、何と言っても第4世代にしてようやくカメラが付いたiPod touch……と思いきや、実はiPod nanoも相当面白い進化を果たしていた(Apple Storeで見る)。

 結論から言えば、通勤やジョギングのお供として純粋に音楽プレーヤーが欲しい人なら迷わず買いだ。何が変わって、どんな機能が便利なのか。実物をじっくり触ってみたので、レビューをお伝えしよう。

新iPod nano

スペック表では劣っているが……

 iPod nanoといえば、iPodシリーズの売れ筋モデルだ。日本でiPodが普及するきっかけとなったiPod miniの後釜として2005年にデビューし、以来、毎年1回、秋にモデルチェンジしてきた(第1/第2世代第3世代第4世代第5世代)。最新モデルは第6世代となる。

白黒2色でデビューした第1世代カラフルになった第2世代ビデオ再生機能が加わった第3世代
全9色とさらにカラーバリエーションを増やした第4世代形状はそのままカメラを搭載してビデオ撮影に対応した第5世代そしてタッチパネルが付いた最新の第6世代

 しかし、正直に言えば、第6世代iPod nanoのニュースを聞いたときの第一印象は「えー!?」というマイナスの驚きだった。

 驚いたのは、伝統のクリックホイールも、第5世代で採用したカメラも捨てるという大胆なリニューアルを果たしたこと。ついでにビデオ再生、カレンダー/住所録の表示、ゲームなどの機能もなくなって、仕様表だけで見れば「退化」としかいいようのない状況だ。

第5/第6世代でのスペック比較

第5世代
iPod nano
第6世代
iPod nano
容量/価格 8GB/1万4800円、
16GB/1万7800円
8GB/1万3800円、
16GB/1万6800円
ディスプレー 2.2インチ/240×376ドット 1.54インチ/240×240ドット
バッテリー駆動時間 最大24時間
充電時間 約3時間
写真表示
ビデオ撮影 ×
ビデオ再生 ×
アドレスブック ×
iCalカレンダー ×
ゲーム ×
センサー 加速度センサー
スピーカー ×
インターフェース ヘッドホンジャック、Dockコネクタ
本体サイズ 幅38.7×奥行き6.2×高さ90.7mm 幅40.9×奥行き8.78×高さ37.5mm
重量 36.4g 21.1g

 そしてiPod shuffleと同サイズにまで小型化されたボディーには、マルチタッチに対応した液晶ディスプレーを搭載した。マルチタッチというと、iPhoneやiPod touchのようなモバイルにしては大きい液晶で採用してきた機能だ。それらと比べてあまりに小さいiPod nanoの液晶を見ると、「このサイズでホントに使いにくくないの?」という不安が先立ってしまう。

 iPod nanoから剥奪したカメラがiPod touchに搭載されたこともあって、「アップルは今後、iPod touchをメインに据えて、iPod nanoは力を抜いていくのかな?」と何となく思い込んでしまったのだ。

第5世代(左)と第6世代(右)のiPod nano。高さは半分以下になった
背面にクリップが付いた分、第6世代のほうが厚い手に持つと大きさの違いがよく分かる

 しかし、iPod nanoの実物をじっくり触ってみると、その印象が一変した。われわれ(というか筆者)は、ついつい機能の多寡で製品の優劣を判断してしまいがちだが、その見方はときとして偏見を生んでしまう。これは余計な機能をそぎ落として、音楽プレーヤーとして進化を果たしたものだ。

 iPodとは何だったのか──。アップルがじっくり見つめ直してその原点に立ち返った……かどうかは分からないが、とにかく意義のあるフルモデルチェンジだったとは感じた。

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