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行っとけ! Ubuntu道場! 第27回

~師範、Ubuntu10.10の特徴を教えてください!~

2010年09月16日 16時30分更新

文● hito(Ubuntu Japanese Team) イラスト●瀬尾浩史

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Netbookとタッチパネル関連は?

hito:なんとなく地味ーなブラッシュアップ感が漂っている10.10ですが……。

あわしろいくや:開発は無限に続く戦いですからなぁ。

ミズノ:なんというか、「ゴールが逃げていく競泳」って感じです。

村田:砂漠の逃げ水みたいなもので味噌。

小林:変わるものが多ければ多いほど大変ですね。

hito:雑誌と同じで、リリースしちゃえば休暇があるんで問題ないかと。

編集S:今回、見た目は結構変わりますよね?

小林:“Light”テーマの、AmbianceとRadianceが改良されますね。あと、各種アプレット類もデザインが変わります。

瀬尾浩史:アプレットって、ボリュームの調整とかあんなやつペン?

ミズノ:そうですね。ボリュームの調整のところに、Rhythmboxの操作パネルがつくようになりました。バックグラウンドで音楽流してないと死ぬ人にはおすすめ。

あわしろいくや:No Music No Lifeですからな!

やまね:ストレージゴッドへの捧げものは音楽でも可、と……。

瀬尾浩史:なにをメモしてるのペンっ!?

やまね:いや、せっかくなので。

hito:あと、Netbook環境とか向けに、Ubuntu One Mucis Storeで買った楽曲をストリーミングで流す機能とか、そんなのが付くかもという話はありますねぇ。間に合うかどうかはよく分からないです。

編集S:お、ちょっとおもしろそう。

あわしろいくや:そういえば、Netbook Editionはどうなんでしょ……。確認してませんけど、いろいろ変わってそうですよねぇ。

hito:Netbook Launcherが三種類、「これまでのやつ」と「EFLベースの軽いやつ」と「Unity」の三種類になりました。Unityっていうのは、10.10で開発された「Ubuntu Light」の成果ですね。WindowsがプレインストールされてるノートPCなんかにいれておいて、「Windowsを起動しなくてもブラウザやSkypeが使える」サブOSとして使ってもらう、というのがもともとのデザイン。

村田:でもUnityは単体でも使えるので味噌。

hito:Unityはまだ完成度が微妙なうえ、マルチタッチが有効な状態が真の姿なので……どこまで間に合うんでしょう。

編集S:そーだマルチタッチ! uTouchとかいう新機能が入るんですよね?

あわしろいくや:入るらしいですなぁ。10.10の時点では入るだけで、役に立つ状態になるかどうかは分かりません。

瀬尾浩史:uTouchってどんなのペン?

hito:「Linuxでマルチタッチ対応な環境を作るための、いろいろなソフトウェアの集合」って感じです。一種のディストリビューションだと思ってもらうのがいいのかなぁ。

ミズノ:Ubuntuの中に、「uTouch」っていうマルチタッチ向けのソフトウェア群が準備されるイメージかな。

編集S:う、よく分からない。いろいろなソフトウェアって何?

hito:えーと、マルチタッチを実現するためには、「マルチタッチデバイスを動作させるドライバ」とか、「デバイスの設定を変更するユーティリティ」「マルチタッチに対応するアプリケーションを作るためのライブラリ」「マルチタッチ対応アプリケーション」みたいな感じで、いろんな層のソフトウェアが必要になります。で、Ubuntu的にこれを使いますよー、っていう選定をして、選んだものの機能強化をしていくのがuTouch、だと思ってもらうといいと思います。

あわしろいくや:uTouchっていう新しいソフトウェアを作る、というわけではない、というのがポイントですなぁ。

やまね:カーネル周りのドライバも手を出すんだっけ?

hito:出してますねぇ。6月ぐらいから不自然な動きが透けてました。黙ってたけど(ぉ

小林:カーネル開発上、不自然なパッチがマージされていましたね。

村田:黒幕がタブレットなUbuntuに微妙な反応を示していたのはそれなので味噌……。

hito:いつもなら「これは本当に必要なのかどうかが不明瞭なので、どういうものなのか説明すべきだと思う」みたいなツッコミが入るはずなのに、全員そーいうツッコミせずにスルー。あータッチデバイスに向けて何か作ってるんだなーと。

ミズノ:uTouchを試すにはどーすればいいんです? AppleのMagic Trackpad買っておけばOK?

hito:今のところはそうですねぇ。Canonicalの人たちが一生懸命マルチタッチ対応ドライバを準備してます。まだ入ってないんですが、ぎりぎりで間に合う感じかなぁと。

あわしろいくや:Apple製品は買えないからパチもの待ちか。

ミズノ:宗教上の理由ですか。

やまね:ゴッドは他の神を信仰しないっ!

瀬尾浩史:なるほどなのペン。

あわしろいくや:まあ、そもそも全く必要を感じないですけど……タッチパッドで2本指スクロールできればいいです。

小林:遠からず、Magic TrackpadがUbuntu上でマルチタッチデバイスとして使えるようになりそうですね。

hito:あと、各種タッチパッド系ドライバに詳しいHenrik RydbergさんがCanonicalのマルチタッチチームに入ってるようなので、ノートPCについてるタッチパッド全般の対応が良くなりそうです。タブレットっぽいデバイスでも使いものになるかも。


(次ページへ続く)

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