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いま旬のビジネスPC 第19回

Intel AMTに対応したサーバー

レノボ「ThinkServer TS200v」を試す

2010年09月14日 09時00分更新

文● 花茂未来/インサイトイメージ

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 レノボ・ジャパンからリリースされた「ThinkServer TS200v」(以下、TS200v)は、SOHOや小規模オフィス用途に向けた1CPUのタワー型サーバーだ。低価格化を図ったエントリーモデルという位置付けで、同社のサーバー製品のなかでも、もっともローエンドな製品となる。

「ThinkServer TS200v」。本体サイズは、幅175×奥行き415×高さ372mmと、一般的なミドルタワー型PCより若干小さい

 ラインアップは下記の6モデルが用意され、主にCPU、RAID構成の有無、OSの有無といった違いがある。

TS200vのラインアップ一覧
モデル名 CPU RAID構成 OS 直販価格
098111J Celeron G1101(2.26GHz) - - 4万8300円
098112J Pentium G6950(2.8GHz) - - 6万3000円
098114J RAID 1 あり 10万4790円
098118J Core i5-650(3.2GHz) RAID 1 あり 11万3400円
098119J - - 8万6100円
099217J - - 10万2900円

 「099217J」は3年間、それ以外のモデルは1年間の翌営業日対応の出張修理サービスが付属している。スペックが同じ「098119J」と「099217J」に金額差が生じているのは、このサポート年数の違いによるものだ。なお、執筆時点の各モデルのBTO内容は、液晶ディスプレー、マウス、キーボードなどの周辺機器を付属させるかどうかのみの選択になっている。

 今回は上記ラインアップのうち、最上位モデルの「098118J」を試用した。詳細なスペックは、CPUにCore i5-650(3.2GHz)、PC3-10600準拠のECC対応DDR3メモリーを2GB、250GBのHDDを2基(SATA、7200rpm、RAID 1構成)搭載する。OSには、Windows Server 2008の最廉価版となる「Windows Server 2008 R2 Foundation」がプリインストールされている。


全モデルにリモート管理機能を標準搭載

 TS200vでは、全てのモデルでインテルのリモート管理機能「Intel AMT(アクティブ・マネジメント・テクノロジー)」に対応しているのが特徴のひとつ。Intel AMTはPCの電源がOFFの状態でも、遠隔地からシステム状況の監視、復旧作業、OSやアプリケーションの更新、電源のON/OFF時間をスケジューリングするといったことができる機能だ。

サーバーとしては珍しく、Intel AMTに対応している

 さらに、TS200vに搭載されるCore i5は、Intel AMTの機能の一部として実装している、PCのリモート操作機能「KVMリモート・コントロール」にも対応している。OSを起動させた状態でのリモート操作ならばWindowsのリモートデスクトップ機能を利用すれば良いが、KVMリモート・コントロールでは、電源の投入やBIOS画面までも遠隔操作ができ、VPNなどを経由すれば社外ネットワークからの操作も可能だ。

 もともと、Intel AMTやKVMリモート・コントロールは、複数台のクライアントPCを効率的に管理・監視するために開発された機能である。ただ、遠隔管理ができて便利なのはサーバーでも同様だ。支社や支店、営業所などにサーバーを置きたいが管理者がいないといったケースでは、こうした機能が搭載されているメリットは大きい。

 なおサーバー遠隔監視は、ネットワークを介して利用できるKVM装置でも実現されている。ただ、TS200vではKVMリモート・コントロールが標準機能として搭載されているため、管理ソフトを導入するだけとコストを抑えて遠隔監視環境を実現できる。

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