NVIDIAは13日、デスクトップパソコン向けのグラフィックスチップ(GPU)、「GeForce GTS 450」を発表した。DirectX 11に対応し、ビデオカードメーカー各社から搭載製品が登場の予定。
GeForce GTS 450は、既存のGeForce GTS 250の後継に位置付けられるミドルクラスのGPUで、「GeForce GTX 480」と同じFermiアーキテクチャーをベースとしたDirectX 11世代のGPUとなっている。3Dステレオ映像機能の「3D Vision」や、マルチGPU機能「SLI」にも対応する。
NVIDIAが想定する競合GPUは、AMDのミドルクラスGPU「Radeon HD 5750」という。ターゲットユーザーとしては、ディスプレー解像度が1280×1024~1680×1050ドット程度のゲームユーザーを想定。GTX 480や460ほどの高解像度・高性能は要求しないが、最新ゲームを快適(30~60fps程度)でプレイできる性能を目指したGPUとなっている。
性能面では、実際のゲームでGeForce 9600 GTと比較して2倍、GeForce GTS 250と比較して+50%の性能向上を実現しているという。特にFermi世代の特徴であるテセレーション対応を生かし、ジオメトリ演算性能では2.4倍もの性能を誇る。
また競合であるRadeon HD 5750との比較では、DirectX 11対応のベンチマークプログラムで1.3~1.6倍程度速い。また最新のリアルタイムストラテジーゲーム「StarCraft II」では、Radeon HD 5750だけでなくRadeon HD 5770よりも高速であるとしている。
搭載製品は各社から登場予定だ。ZOTACはNVIDIAの発表に合わせて、搭載グラフィックスカードを3製品同時に発表した。また、マウスコンピューターやサードウェーブからも、GTS 450を搭載するゲーミングデスクトップパソコンが発表されている。
製品の実売価格は、上掲のZOTAC製品が1万3000円前後と、リーズナブルな価格に設定されている。コストパフォーマンスは重視しつつ、性能も向上させたいゲームユーザーには待望の製品の登場と言えそうだ。