読み込み速度はSSDを凌駕
それでは、GT110bのパフォーマンス検証に移りたい。GT110bは、マザーボードにPCI-Express x16スロットを搭載せず、BTOでグラフィックスカードを搭載することは想定されていないようだ。となると、ファイルサーバーやWebアプリを稼働させる用途に向いている製品になる。そこで気になるのは、多人数のアクセスにスピーディーに応答できるディスクパフォーマンスだ。HDD速度の計測には「CrystalDiskMark 3.0」を用いて、100MBを5回と1000MBを5回の2パターンで計測している。
比較対象として500GBのHDD(SATA2、7200rpm)×1基の速度も計測してみた。PCはCPUにCore i5-750(2.67GHz)、DDR3-1333準拠のメモリーを4GBを搭載し、OSにWindows 7 Ultimate 32bit版をインストールしたものを用意した。
100MBでの計測結果は、読み込み速度で最大で777.2MB/sを記録しており、読み書きとも512KBごとのランダムアクセスまではかなり高速な値となっている。
4KBごとのランダムアクセスになると書き込み速度の低下が著しいものの、読み込み速度は64.72MB/sと、比較用のPCとは比べものにならないほどの速度が出ている。
一方、1000MBでのベンチマークでは、シーケンシャルでの読み書きは、用意した比較用PCの2倍程度の速度を記録している。しかし、HDDの特性でもあるのだが、512KBごとのランダムアクセスでは、読み書き共に速度低下が著しく、比較用PCと差はほぼない。
「CrystalMark 2004R3」にてCPU性能も計測している。なお、比較用PCではNVIDIA GeForce 9800GTが装着されているので、トータル性能とグラフィックス性能は参考数値としてとらえてほしい。
ベンチマーク結果からすると、Core i5の低価格製品クラスの性能を持っているようだ。各クライアントからのアクセス処理をするには十分な性能と言えるだろう。
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