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ソニーのミラーレス一眼「NEX」を使いこなす! 第7回

広角16mmこそNEXのコンパクトさを生かす!

2010年08月26日 12時00分更新

文● 周防克弥

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24mm相当の広角はどれくらい広い?

 僕は広角24mmレンズは好きなほうで、昔から好んで28mmよりも24mmを使うことが多かった。標準ズームの18-55mmの広角側は35mmフィルム換算で27mmに相当する。僅か3mmの差でしかないが、広角側では結構写る範囲に差が出る。単純に同じ場所から撮り比べると写る範囲が一回り広くなる。

18-55mmの18mm側(左)と16mm(右)の画角(広さ)比較。同じ立ち位置で撮影。僅か2mm程度の焦点距離の違いでも16mmのほうが一回り広く写る

上と同じ18-55mmの18mm側の写真(左)と、手前の狛犬が同じ大きさになるように一歩近づいて撮影した16mm(右)の比較。広角レンズの魅力の一つがパースペクティブ。つまり遠近感。奥行きの広がり感に差が出てくる

 

 広角レンズの特徴にパースペクティブ(遠近感)の誇張がある。遠景になるほど広がりが大きくなるので小さく写る現象だ。巧く使えば奥行き感を演出するのに役立つ。

手前から奥へ水平に撮った写真(左)と、下から上に向けて撮った写真(右)

 手前から奥にかけて小さくなっていっていくのがパースペクティブ(遠近感)だ。上の水平に撮った写真は垂直の線がまっすぐ平行になっているが、下から上に向けて撮ると右側だけでなく、上側に向かっても小さくなっていく。

 16mmでは少しでも水平や垂直がずれるとパースペクティブが目立ってしまうので、意識して直すか、パースペクティブを使って被写体を目立たせるようにすると広角レンズならではの絵作りができる。

逆光でも解像力の低下は少ない。直射日光が入るような状況でなければハレーションも出ない。暗部の描写力も高くなかなか潰れない

逆光でも解像力の低下は少ない。直射日光が入るような状況でなければハレーションも出ない。暗部の描写力も高く、なかなか潰れない

手ブレ補正が無いのは残念だが、高感度でもノイズの少ないNEX-3の描写力のおかげで夕暮れの薄暗い状況でも手持ちでスナップ撮影ができる

手ブレ補正がないのは残念だが、高感度でもノイズの少ないNEX-3の描写力のおかげで夕暮れの薄暗い状況でも手持ちでスナップ撮影ができる

引きのとれない場所こそ広角レンズの使い所。縦位置写真が多いのは個人的な好み。広角レンズは縦位置のほうが広がり感を演出できる

引けない場所こそ広角レンズの使い所。縦位置写真が多いのは個人的な好み。広角レンズは縦位置のほうが広がり感を演出できる

   

 広角レンズは広く写ってしまうので意図しないものまで画角に入ってきてしまいがちだ。そのため被写体が目立たなくなってしまうのだが、被写体に一歩近づいて撮ることで背景の広さに対して被写体を大きく写し込むことができる。

 また被写体だけを撮るのではなく、主要被写体を含むそのシーンを撮るように心がければ広角レンズの写真も楽しくなる。コンパクトさを活かして気軽にシーンを切り取るのはスナップ撮影の楽しみのひとつだ。 


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