高負荷時でも静か
それでは、C20のパフォーマンスを検証してみたい。本製品は、6コア/12スレッド処理が可能なXeon 5670(2.93GHz)、グラフィックスカードにはOpenGL系のNVIDIA Quadro FX4800を採用していることから、3DCGや2DCGのレンダリング、映像編集といった業務用途に特化している。
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| PCMark Vantageでの計測は、デフォルト状態で実施した |
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| 64bit版の方が良好なスコアとなった |
そのため、CPUのレンダリング性能と、グラフィックスカードのOpenGL性能を計測できる「CINEBENCH 11.5」にてベンチマークを実施している。また搭載OSがWindows 7 Professional 64bit版となるため、32bit/64bitアプリケーションでの性能差がどれほどのものか、CINEBENCH 11.5の64bit版と32bit版、双方での計測を試みた。
| CINEBENCH 11.5の結果 | ||
|---|---|---|
| テスト環境 | OpenGL | CPU |
| CINEBENCH64bit版 | 37.81fps | 7.95pts |
| CINEBENCH32bit版 | 38.46fps | 7.51pts |
CPUのスコアは64bit版の方が高い結果となったが、OpenGLのスコアは32bit版の方が若干上回った。
一方、「PCMark Vantage」の64bit版と32bit版でもベンチマークを実施したが、こちらは総じて64bit版の方が好成績だ。64bitOS上で32bitアプリケーションを動作させるWOW64というエミュレーションシステムがCPUのスコアに影響したのだろう。
なお、今回の評価機は大幅な省スペース化を施しながら、高性能パーツで構成されているため、騒音も気になるところ。しかし、OSの起動が開始するとともにほぼ無音状態となった。また、CINEBENCHとPCMark Vantageでのベンチマークを立て続けに行ったため、5時間以上は高負荷状態が続いていたのだが、それでもファンの回転数に変化はなく、ほぼ無音状態を維持していた。
64bit環境構築の第一歩にこの1台
前項で検証したベンチマーク結果だけを見れば、アプリケーションが64bit版でも32bit版でも目を見張るような差は出ていない。64it環境の一番のメリットは、処理能力ではなく、大容量のメモリーを扱えるところにある。
たとえば3DCG作成では、大量のメモリーを消費するため、HDDスワップが発生することが多く処理速度が低下する。動画編集やDTP作業も同様だ。しかし64bitOS上で64bit対応アプリケーションを使えば、広大なメモリ空間を使って作業することができる。
本製品では、ラインアップが豊富で、最小構成でもXeon E5507(2.26GHz)を搭載しつつ、直販価格で16万8000円を実現した製品もある。ただ、最小構成では、グラフィックスカードを装備しないので、あまりGPUパワーを必要としない業務用途と言えるだろう。
| 今回の評価機「ThinkStation C20」の主な構成 | |
|---|---|
| CPU | Xeon X5670(2.93GHz) |
| メモリー | 8GB |
| グラフィックス | NVIDIA Quadro FX4800 |
| ストレージ | HDD 500GB×2基 |
| インターフェース | USB2.0×10、e-STA、1000BASE-Tなど |
| サイズ | 幅130×奥行き444×高さ427mm |
| 重量 | 約18.5kg |
| OS | Windows 7 Professional 64bit版 |
| 直販価格 | 56万2800円 |
ミッドレンジクラスもカバーしており、CPUにXeon E5640(2.66GHz)、8GBのメモリー、1TBのHDD×2基(RAID 0)、NVIDIA Quadro FX1800を搭載したモデルも用意されている。OSはWindows 7 Professional 64bit版で、直販価格は35万2800円となっている。
そして、CPUとGPU処理能力をとにかく求める場合は、今回の評価機のようなハイエンド構成。もしくはさらに高性能を求め、Xeon 5650(2.66GHz)×2基に加えてNVIDIA Quadro FX580を搭載した直販価格52万5000円のモデルや、Xeon 5650(2.66GHz)×2基に加えてNVIDIA Quadro FX1800を搭載した直販価格51万2400円のモデル。あるいはXeon X5670(2.93GHz)×2基とNVIDIA Quadro FX4800を搭載した直販価格82万1100円のモデルを選べる。
このようにC20(C20x)は、ユーザーの求める性能やアプリケーションに柔軟に対応できるラインアップを揃えている。その上で、ミドルタワーより一回り小さい筐体を実現し、メンテナンス性と静音性を損なっていない。
本体が巨大で、広大な設置面積を占有しがちだったいままでの業務用ハイスペックPCという概念をを覆す1台と言えるだろう。PCのフットプリントを極力抑えられる業務用ハイスペックPCを探している場合は、省スペース性とBTOの柔軟性に富んだC20(C20x)は、導入にあたり、ぜひ検討したい1台だ。
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