このページの本文へ

ロボットで情報科学に興味を持つ女性を増やそう

女子高生がロボット演劇に挑戦「津田塾大 夏の合宿2010」

2010年08月12日 12時00分更新

文● 森山和道

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ロボットの動作モジュールを作成

 さて実習の様子を見ていると、参加している人たちはみなキーボードにはおおむね馴れている様子で、てきぱきと指定された課題をこなしていた。

実習の様子。津田塾大学の学生たちから指導を受けながらロボットのセンサー位置を探り、プログラミングを学ぶ

モジュール作成はくじ引きによって、ランダムに感情表現や動きが指定される

「BGMに合わせてダンスする」といった動作モジュール作成が課題として与えられる

 動作モジュール作成の場合は「ここを触ると動く」あるいは「止まる」「触る場所によって動きを考える」など、やりたいことを適切な単位に分解し、筋道だてて考えることが求められる。感情表現の場合は、限られた動きしかできないロボットの動きを最大限に引き出す感性が重要である。

手足のモジュールがないPaPeRoにダンスや感情表現をさせるのは結構難しい

 また、PaPeRoは発声ができるが、ひらがな、カタカナ、漢字で発声が異なるため、聞き取りやすい書き方を探すことも必要になる。「ぱぺろっち!」では、ギャル風や昆虫風など様々なエフェクトを簡単にプルダウンで加えることができるが、あまりエフェクトをかけすぎると、合成音声が聞き取りにくくなる。

 またセンサーも場所によって反応しやすいものとそうでないものがある。それぞれの使い分けも、短時間で判断していかなければならない。アシスタントの先輩たちが指導してくれるとはいえ、時間が短いためなかなか大変だ。

「ぱぺろっち!Tool」の画面。ブロックを組み合わせてプログラムを行なうことができる

 最終的には、未来で活躍するPaPeRoを想定して、ストーリーを考える。お題となる「場面」はくじ引きで選定される。ここからPaPeRoの役割を決めて、ストーリーを想像し、ストーリーボードを4コママンガで描く。そしてプログラミングと並行して、PaPeRoをコスプレさせ、練習し、最終的に発表し、組んだプログラムを「ぱぺろっち!」にアップロードして終わりだ。

シナリオの例。このようなマンガ形式でストーリーを考える

コスプレの例。プログラミングと同時並行で進める

 シナリオ作成は、まずPaPeRoの役割を想定することから始める。そのほうが、ストーリー展開とオチが考えやすいからだ。またコスプレをさせることで実際に手を動かしていると、イマジネーションが広がり、良いアイデアが浮かぶことがもある。

グループ内で相談しながらシナリオを考える。学生アシスタントのなかにはプログラムマネージャーばりの人もいた

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン