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いま旬のビジネスPC 第14回

人気のCore iシリーズだが、AMDプラットフォームも検討しては?

低価格に十分な性能を──HP ProBook 4525s/CTの実用性は?

2010年07月19日 09時00分更新

文● 花茂未来/インサイトイメージ

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独自ツールが使いやすい

 本製品には画面上部に「HP Advisor Dock」というランチャーが常駐する。ここにはよく使うアプリケーションをドラッグアンドドロップで追加できるほか、PCのセキュリティ関連の安全性チェックツールなどへアクセスできる。

「HP Advisor Dock」

 例えば「HP Advisor」ではPCのセキュリティ状態や、バッテリーの健康状態、ストレージの使用容量、バックアップ頻度がひと目でわかるようになっている。

「HP Advisor」の画面

 もうひとつは、「HP ProtectTools」というツールで、主にWindowsのログインパスワードやWebメールやサービスなどのパスワードを管理するものだ。

 優秀だと感じたのは、顔認識の精度と速度だ。顔認識に自分の顔を登録する際は、PC搭載のWebカメラで計7方向から顔を撮影して登録するため、45度程度は顔を横に向けても瞬時に認識した。

 また、顔は複数登録できる。特に、眼鏡をかけている状態と、かけていない状態を登録できるのはうれしい。当然ながら、眼鏡をかけた状態で顔を登録しても、コンタクト装着時には顔認証をパスしないからだ。

 この顔認証機能は、Webメールなどにログインする際も顔認識を使うことができる。生体認証の代わりになるので、手元や画面を盗み見られてユーザーIDやパスワードを盗まれるソーシャルハッキングなどに有効だろう。

顔を登録している様子。計7方向から撮影する

Yahooメールにログインしている様子

 ただ、こうしたPCの操作を繰り返すうちに残念に感じたのは、HP ProBook 4525s/CT Notebook PCに搭載されている一体型のタッチパッドでのドラッグ操作のしにくさだ。一体型のタッチパッドとは、右クリックと左クリックに相当するボタンを、タッチパッド下部と一体化させたもので、現行のMacBookやMacBook Pro全製品で採用されていることで有名だ。

 しかし、本製品の一体型タッチパッドは、右クリックや左クリック時に力を込めて押さないと反応しないので、ドラッグ操作やウィンドウを移動しづらかった。これは改善してほしいところ。軽く押せるようにするか、押す深さをもっと浅くするだけで印象は大分変わるだろう。

本製品のキーボード。テンキーがついている。

 一方で、マルチタッチ対応のタッチパッドとして使い勝手のいい面もあった。それは、ウェブブラウズ時にタッチパッドを二本指で「サッ」と勢いよくなぞると、自動的にスクロール操作を続けてくれるところだ。スクロール速度も、ウェブ記事を飛ばし読みするには最適で、読みたい箇所にきたところでタッチパッドに触れればスクロールは止まる。

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