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山崎徳之の実践Python塾 ― 第1回

Pythonが最高である3つの理由

2010年07月26日 10時00分更新

山崎徳之/ゼロスタートコミュニケーションズ代表取締役

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 Pythonを使ったプログラミングについて、今回から解説します。PerlやRubyと比べると、Pythonは日本ではまだマイナーな印象がありますが、「Google三大言語」(C++、Java、Pythonのこと)のひとつでもあり、Facebookをはじめとしたメジャーなサイトでの事例が急速に増えていることから、日本でも今後普及する可能性が高いです。私が社長をしているゼロスタートコミュニケーションズという会社では、設立当時(4年ほど前)から自社製品にはPythonを使っており、ここ半年間、周囲でPythonを使用しているケースが増えているのは嬉しい限りです。

 Pythonに限らず、プログラミング言語が日本で普及するかどうかの鍵を握っているのは、(幸か不幸か)日本語情報の多寡であると思います。Rubyの事情は正直よくわかりませんが、たとえばPerlがこれだけ日本でメジャーになったのは、Perlが好きでPerlを使う人達が「情報発信好き」という要素が大きいと思います。もちろん、Perlの使い手たちがもともと情報発信好きだったわけではなく、やはりid:miyagawaあたりの活動というか貢献がかなりでかいんじゃないでしょうか。ある時期以降から急にコミュニティの情報発信が増え、Perl使いたちの交流が活発になった気がします。いわゆるキャズムを越えたというやつかもしれません。

「id:miyagawa」こと宮川達彦氏はシックス・アパート株式会社執行役員で、『Perlデータマンジング―データ加工のテクニック集』(ピアソンエデュケーション刊)、『Blog Hacks ―プロが教えるテクニック&ツール100選』(オライリー・ジャパン刊)などの著書・訳書がある

 一方、日本におけるPythonも、まさに今、キャズムを越えようとしている段階です。Pythonの勉強会やHackathonなども増えてきた気がしますし、筆者もPythonが広がるとうれしいので、事あるごとにPythonを勧めたり、「これからメジャーになるよ」という話をしたりしています。

 ただ、こういう場面でよく感じるのが、すでにPythonどっぷりな人と、そうでない人の間の温度差です。すでにPythonに慣れ親しんでいる人からすれば、周りにPythonistaがたくさんいるし、交流も活発だし情報交換も多いように見えるのはまあ当然といえば当然です。ところが、まだまだ企業での事例とかそういうレベルでは、正直いってようやく最近多少増えてきた、という感じです。お客さんと話していても、PerlやRubyやPHPの話はごく当たり前のようにでてきても、Pythonというと「Pythonですか!?」という反応をされることが多いです。そこで、Google App EngineやFacebookのケースを説明すると、「ああ、なるほどねえ」となるのですが、逆に言えばそういう機会がなければ「Pythonですか!?」のままだったかもしれないということです。

 技術というものは、しょせん使われてナンボです。「この良さがいいとわかる人だけ使えばいいんだ」というのでは駄目です。すでにPythonに詳しい人たちの貴重な知識と経験、そして「日本語の情報」がもっと流通すれば、Pythonは日本に根を下ろすでしょう。「いやPython別にマイナーじゃないし。十分メジャーだし」なんていっていては、そもそもPythonの可能性を自ら狭めることになりかねません。そうではなくて、「みんなPythonいいよー、もっともっと使っていこうぜ」というような、積極的な情報発信をもっと増やすべきなのです。

 実際、日本でも今年になって、企業がPythonを採用するケースが少しずつ増えています。多少はPythonを使っている人間として、少しでもPython普及の手伝いができれば、ということで連載を始めることにしました。

 というのが前置きです。いやー、長かった。。。

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