このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

T教授の「戦略的衝動買い」 第107回

乗り物が楽しくなる、ソニーのノイズキャンセリング・ヘッドホン

2010年07月15日 12時00分更新

文● T教授

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

一番手前にあるのが、ソニーのデジタルノイズキャンセリング・ヘッドホン「MDR-NC300D」。筆者は多くのモバイル・オーディオ機器を使っているが、全ての装置で良好な音楽環境を実現してくれた

 ドルビーシステムやdbxノイズリダクションなどによる、オーディオ再生時におけるノイズ除去技術のターゲットがいつ頃からモバイルオーディオにも向けられたか知らないが、国際線の機内で見かけたBOSEのノイズリダクション・ヘッドホンを海外出張の際に購入したのはもうずいぶんと昔のことだ。

 レコード再生時のトラッキング・ノイズやヒスノイズ、レコーディングの際にどうしても入ってしまうノイズの除去とは異なり、モバイル・オーディオにおけるノイズリダクションの対象は”環境ノイズ”の低減やキャンセルだ。

 オーディオソースをヘッドホンで再生し聴いている人は、電車や飛行機に乗っていたり、オフィスや工場にいたりと、その環境は時間の変化と共にまちまちだ。おまけに、趣味の個性化と多様化により、オーディオソースは落語からTVの録画番組、オーディオブックと十人十色、はたまた一口に音楽といってもそのジャンルはクラシックからダンスミュージックまで多岐を極めている。

 ハイテクを活用して創られた現代のオーディオソースには基本的にノイズはなく、あとは環境ノイズの完全除去だけが目的となる。多くの人間には不要なノイズも音の一種なので、耳の機能が完璧なら、望むと望まざるとに関わらず聞こえてしまう。

 外界のノイズが聞こえないようにするには、完璧に耳の穴を塞いでしまう完全なヘッドホンをあつらえて適度な音量で聴く方法と、隙間を極小化し、同時に、外界ノイズを限りなく100%近く打ち消す”逆位相の音”を技術的に生成して同期を取って鼓膜に送り込む方法がある。


多種多様な環境ノイズを自動的に除去する、「MDR-NC300D」

 「デジタル・ノイズ・キャンセリング技術」を採用したソニーのヘッドホン「MDR-NC300D」は、外界ノイズを(A)「航空機内で聞こえるノイズ」、(B)「電車やバス内で聞こえるノイズ」、(C)「オフィスや自宅環境などで聞こえるノイズ」の3つのモードに分けてタイムリーに対応している。

環境ノイズの98.4%をキャンセルという心強いキャッチコピーが目を引く

ヘッドホンと外耳の入り口との隙間を最小限にすべく、イヤーピースは全部で7種類(SS~LL)が標準で同梱されている

単三アルカリ乾電池1本で20時間の長寿命はモバイルオーディオユーザにはありがたい

 個々の環境ノイズを左右のヘッドホンに取り付けたマイクロホンで採取し、レスポンスと解析技術に優れたデジタル技術を採用して、最適な逆位相の音を瞬時に生成し自動的に対応、モードを切り替えながら、時々刻々と変化する多種多様な環境ノイズを自動的に除去する仕組みだ。

イヤーピースと反対側に飛び出ているアルミ筒が、外界の音を拾うマイクロホン


「戦略的衝動買い」とは?

 そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。

 それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン