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目指せ快適! MacBook Pro長期レビュー 第31回

MacBook Proの基盤「EFI」を知る

2010年07月13日 16時00分更新

文● 海上忍

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EFIシェルからHDDにアクセスする

 SDカードを挿入した状態でMacBook Proを起動し、しばらく[option]キーを押し続けると、スタートアップマネージャが起動される。そこで「rEFIt」と表示されたSDカードを選択すれば、rEFItのブートメニューが現れる。カーソルキーを使い、画面左下の「Start EFI Shell」を選択すると、数秒後にはEFIシェルが起動するはずだ。

 このEFIシェル、UNIXライクなコマンドが多数用意されている。基本的には、IBMにより定義されたコマンド(参考資料)を利用できるが、未収録のものもあるので注意してほしい。

 必ず覚えておきたいのが、データを一画面ごとに表示する「-b」オプション。rEFItの端末画面には、スクロール機能が未実装なため、必要な情報がスクロールアウトすることを防ぐためだ。helpをはじめ大半のコマンドに用意されているので、利用しよう。次に実行すべきは「help -b」。有効なコマンドと概要が一覧されるため、EFIシェルで何ができるかを把握できる。

 HDDやメモリカードの領域にアクセスする方法も紹介しておこう。EFIシェル起動直後は、作業対象のディスクが選択されていない状態なので、「デバイス名:」と実行する。SDカードのEFIフォルダが「fs0」としてマウントされ、内蔵HDDは「fs1」、他の記憶装置も続いて「fs2」「fs3」……の順にマウントされているので、「fs1:」で内蔵HDDのルートにカレントディレクトリが移る。あとは、cdなりlsなりのコマンドを実行していけば、ファイルの内容確認などに活用できるはずだ。

ここで「rEFIt」が表示されなければ、SDカードのフォーマット形式はHFS+か、前ページで紹介したシェルスクリプト(enable.sh)を実行したかを確認しよう

このように内蔵HDDにもアクセスできるが、日本語などマルチバイト文字は表示できない


筆者紹介──海上忍


 ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。



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