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山谷剛史の「中国IT小話」 第75回

AMDとNVIDIAが中国市場でそれぞれ目指す異なる道

2010年07月13日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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 PCパーツメーカーのPRというと、日本においては、一昔前には「Intelの神様 VS AMDの兄貴」のプレゼン対決が注目されたように、秋葉原で自作ユーザー向けにメーカー担当者がアピールすることがままあるが、中国においてはプレゼンテーションを行なう場所も、そのターゲットとなる客層も異なる。

 近年中国においては、所得が上がり、物価が上がる一方で、反対に(PCに限らず)IT製品はスペックアップの一方で値下がりを続け、日々PCは入手しやすい身近な存在となっている。

 IT機器は実用的なだけでなく、自らのステータス、所得をアピールするブランド品のような存在でもあるので、無骨なショップブランドのタワー型PCよりも、スペックは少々低くとも外資系メーカーやレノボのノートPCのほうが好評だ。

 いまどきの言葉でいえば「PCユーザーのデスクトップPC離れ」が続く中、もう一方で昔から一定して安価でコストパフォーマンスの高いショップブランドPCが人気で、メーカー製デスクトップPCが不人気な中、PCパーツメーカーが最も注目しているのが「インターネットカフェ」市場である。

中国のネットカフェ

中国のネットカフェ

 インターネットカフェの競争などによる淘汰が進み、生き残ったインターネットカフェは1店舗につき100台以上のPCを備え、かつ同一都市内で数店舗を抱えるチェーン店が当たり前である。当然チェーン店としても、パーツの一括大量購入で大幅値引きを狙いたいところ。

AMDは、同社簡体字中国語サイト内にネットカフェ解決ソリューションのページをオープンしてアピールする

AMDは、同社簡体字中国語サイト内にネットカフェ解決ソリューションのページをオープンしてアピールする

 そんなわけで、全土に100万都市が点在する中国では、IntelやAMDやNVIDIAの営業担当者が、自社製品搭載カードや搭載システムを導入してもらうべく、西へ東へ飛び回り、日々ネットカフェオーナー向けのプレゼンテーションを開くのである。そして内容は斬新ではなく平凡ではあるが、中国各地のパーツメーカー主催による発表会が日々報道されている。

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