先週、ソニーがついにiPod/iPhone用スピーカーを国内市場向けにも展開すると発表した。ソニーが展開する携帯型オーディオプレーヤーのウォークマンは、iPodの数少ないライバル機として奮闘しており、普通に考えればライバル機の周辺機器を提供することは考えづらい。しかしiPodが作り出した市場の大きさを無視するわけには行かなくなったということだろう。
もちろん、ソニー以外にもさまざまなメーカーがiPodとの接続を前提としたオーディオ機器をリリースしている。そこでiPodが担っているのは、大量の音楽を蓄積できるメディアとしての役割である。
ただ、いくら音楽がたくさん詰まっていても、外部に低い音質でしか出力できなければ魅力は薄い。そこでポイントになってくるのがiPodに備えられているデジタル出力の仕組みである。
iPodのDock端子からは、アナログ音声(ライン)や映像に加えて、デジタル音声も出力できる。デジタルであればiPod内部のDACの性能に左右されることなく、オリジナルのデータを取り込めるので、外部で高品位なDACを利用すれば音質を向上できる。
こうした理由もあって昨年注目を集めたのが、iPodからデジタル音声信号を取り出して外部機器に伝送する、オンキヨーの「ND-S1」である。DACは内蔵せず、単純に外部機器へとデジタルデータを伝送するだけのトランスポーターだが、光角形、あるいは同軸ケーブルという汎用インターフェイスを使ってDAC内蔵の外部機器へ出力すれば、iPod内の音楽をクリアに聴くことができる。
このDACは単品やアンプに内蔵されたものなどを利用することになるが、気軽にiPod内の音楽を高品質で聴きたいと考えた場合、やはり敷居が高い。そこで是非オススメしたいのが、同じくオンキヨーからリリースされた「DP-M1」である。
いわゆるアクティブスピーカーの1つだが、特徴としてDACを内蔵していることが挙げられる。つまり、デジタル音声信号をそのまま入力すれば、スピーカー内部でアナログ音声信号に変換され、さらにアンプを通してスピーカーから出力されるというわけだ。
オンキョーではこのDP-M1とND-S1をセットにした「ND-S1DP」(予想実売価格3万8000円前後)を7月31日に発売予定だ。ND-S1DPにiPodを組み合わせれば、手軽かつ高品位な音楽を楽しめる環境をコンパクトに実現できるというわけだ。
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