このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

最新パーツ性能チェック 第95回

TDPが4コアCPUと並んだ95W版「Phenom II X6 1055T」

2010年07月10日 23時58分更新

文● 宇野 貴教

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

消費電力が下がって
オーバークロック性能はどうなった?

 95W 1055TはTDPとコア電圧が下がったことで、オーバークロック耐性の向上も期待できる。そこでメーカー謹製のツール「AMD Overdrive」を使ってどこまでオーバークロックできるかを試してみた。
 まずは「AMD Overdrive」で倍率を0.5ずつ上昇させていくと、Turbo COREの上限である16.5倍(3.3GHz)でも、CPUコア電圧に手を加えることなく動作した。さらにベースクロックを200MHzから5MHz刻みで変更していくと、215MHz(CPUコア3.547GHz)で動作が不安定になることが確認できた。3.3~3.4GHzくらいであれば、そのままの電圧で常用できそうな感触である。もちろん個体差はあるだろうが、20%近くオーバークロックできるのであれば、なかなかオイシイCPUと言えるだろう。なお、倍率16.5倍、ベースクロック205MHz、CPUコア3.38GHz時のシステム消費電力は213Wで、これでもまだ125W版の定格時よりも低い。

AMD製のオーバークロックツール「AMD OverDrive」を使ってオーバークロックを行なった。CPU倍率16.5倍とベースクロック210MHzまでは動作した

オーバークロック時のCPU-Zの画面。電圧はデフォルトの1.2Vだが、CPUコアは2.8GHzから3.465GHzまでアップさせることに成功

125W版と95W版の価格差は約3000円
この差額を埋める価値がある

 125W版 1055Tの実売価格は2万円前後、これに対し95W版は2万3000円前後となっている。約3000円の価格差があるが、95W版はこれを高いと感じさせないレベルのお買い得感があるのは間違いない。6コアCPUに魅力を感じるユーザー層には、比較的安価で4コアCPUとさほど変わらない発熱のCPUとして、注目すべきであろう。

95W版は比較的安価で4コアCPUとさほど変わらない発熱。お買い得感があるのは間違いない

【関連サイト】

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中