このページの本文へ

週刊 PC&周辺機器レビュー 第60回

話題の2画面ノート libretto W100をフォトレビュー!

2010年06月25日 17時12分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

問題のソフトウェアキーボードをチェック!

両手持ち状態

両手持ち状態ではこのように操作する。この状態ではキーボードはスプリットタイプが適当

 libretto W100で誰しも気になるのは、「ソフトキーボードは使い物になるのか?」だろう。今回はあくまで試作機なので、細かい反応などは製品と異なる可能性があるが、試作機レベルでも試用した編集部員たちは「意外に使えるじゃないか」と評価している。

 反応が機敏かつ正確で、狙ったところにきちんと反応してくれるのも高評価の理由のひとつだが、特に大きなポイントは、ソフトキーボードをタッチすると画面が「ブルッ」と小さく振動する機能があることだ。これにより、指のタッチがきちんと「認識された」と体感できるので、「タイプした実感」が指への反応としてはっきり伝わってくる。これはなかなか優れものだ。もちろん振動機能が不要なら、オフにできる。

 ソフトキーボードの配列は、テンキーのみと合わせて6種類もある。これだけあれば、好みに合う配列もひとつくらいは見つかるだろう。

一般的なキーをすべて表示した状態

ノートで一般的なキーをすべて表示した状態。ファンクションキーなどを必要とする場合はこれを使う。メインキーの幅がやや狭い

メインキーを大きくした状態

使用頻度の低いキーを省き、メインキーを大きくした状態。数字キーの配置がやや特殊だが、英字入力はしやすい

メインキーを大きくした状態その2

メインキーを大きくした状態その2。数字キーやメインキー周囲のキー配置を一般的なキーボードに近づけた配列。入力しやすさと違和感のなさのバランスがとれている

スプリットタイプその1

両手持ちでの親指入力に適したスプリットタイプその1。キーが斜めに配置され、指からの距離が一定に保たれるが、やや慣れが必要か

スプリットタイプその2

スプリットタイプその2。キーがスクウェアに配列されているので、違和感は少ない

テンキーのみ

テンキーのみのモード

キーボード設定

使うキーボードの種類や入力タイミング、アニメーション効果や振動の有無は「キーボード設定」でカスタマイズできる

 ちなみにIMEとして、標準で「ATOK 2010」を搭載している点もポイントだ。iPadやiPhoneのソフトキーボードもよくできているが、IMEとしての変換効率ではATOKにかなわない。IMEを自由に選択できるのもWindowsプラットフォームゆえの利点だろう。


Windows 7での「タッチの使いにくい点」をうまくフォロー

 タッチパネルディスプレーのWindows 7/Vistaパソコンを触ったことのある人ならわかるかと思うが、現在のWindowsはiPhone/iPadなどと比べると、タッチでは使いにくいと感じる面は少なくない。小さなボタンやスクロールバーを押したり、ウインドウの移動やサイズ変更など、狭い範囲での正確な操作を求められる場面が多いためだ。

 また、libretto W100は画面が上下に分割されているので、例えば「上画面から下画面にウインドウを動かしたい」といった場面で、タッチ操作でどうすればいいのか戸惑うこともある。

 だがlibretto W100では、そうした「Windowsタッチの弱点」「上下2分割された高精細な画面」という特徴を研究し、それを使いやすく改善する工夫が盛り込まれている。

オリジナルのボタンが2つ追加

ウインドウフレームの右上には、オリジナルのボタンが2つ追加されている(赤枠内)。下向き矢印のボタンは、ウインドウを下画面に移動するボタン(下画面の場合は上向きになる)。「日」のボタンは、ウインドウを上下2画面にまたがって最大化するボタン。広い画面を使いたいウェブブラウザーなどに役立つ

ウインドウのタイトルバーをタッチすると、画面にこのようなボタンが表示される

ウインドウのタイトルバーをタッチすると、画面にこのようなボタンが表示される。ウインドウの最大化や縮小、サイズ変更、2画面最大化や上下画面移動といった、タッチではやりにくい操作を大きなボタンで可能にしている。とても優れた工夫だ

タスクバー上には機能ボタンを表示

タスクバー上には、タスク切り替えやボリューム調整、ソフトキー/パッドの表示といった機能がボタンで用意されている

[Fn]キーとの組み合わせ操作もボタンで

通常のノートパソコンなら、[Fn]キーとほかのキーとの組み合わせで操作する機能も、ボタンで画面上に表示して操作できる

 「画面を直接タッチするのではどうしても使いにくい」という場合には、ソフトタッチパッドを表示して操作することもできる。これなら通常のノートと変わらない操作感が得られる。ソフトタッチパッドの位置やサイズは変更可能だ。

ソフトタッチパッドも用意

マウスカーソルで操作したい場合用に、ソフトタッチパッドも用意

 OSの限界やハードウェア特性に合わせて、タッチ操作を使いやすくするこうした細やかな心遣いは、さすがに「ノートの東芝」といったところだろう。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン