デルのLatitude Eシリーズは、モバイルからハイパフォーマンスまで柔軟なラインアップをそろえる企業向けノートPCだ。2008年の登場以来、質実剛健とスタイリッシュな外観を貫いている。
今回レビューする「Latitude E4310」(以下、E4310)は、モバイルPCに位置付けられており、最小構成時のスペックでは、ノート用の通常電圧版Core i5を搭載しながら約1.54kg、高さ30.6mm(最薄部26.5mm)と、薄型に仕上がっている。
従来モデルの同E4300からの変更点は、CPUがCore 2 DuoからCore i5に変わったことが大きい。標準の天板カラーは、高級感を演出するヘアライン加工はそのままに、ブラックからストレートシルバーになっている。
液晶ディスプレーのアスペクト比も変更され、従来の16:10(1280×800ドット)から16:9(1366×768ドット)になった。ただし、13.3型ワイドというサイズは同じだ。
豊富なBTOメニューを用意
E4310の標準構成価格は、17万625円(執筆時点)となっている。主な構成内容はCPUとしてCore i5-520M(2.40GHz)、PC3-8500に準拠した1GBのDDR3メモリー、160GBのHDDなどを搭載する。
BTOに対応し、カスタマイズ可能な範囲はCPU、メモリー、ストレージ、バッテリー、OSなどとなっている。たとえば、メモリーは最大8GB、HDDは最大320GBまで搭載できるほか、最大256GBのSSDの選択も可能だ。
本製品では、USBポート数が2つと少なく、そのうち左側面にあるUSBポートはe-SATAとのコンボ端子である。最近よく見かけるようになったが、形状の複雑さに加え、E4310では本体の奥側に配置されているのでUSBメモリーなどを差し込みにくい。
仮に右側のUSBポートをマウスなどのデバイスで占有してしまうと、他のデバイスを頻繁に抜き差しする場合の使い勝手が犠牲になる。
一方で、キーボードの質感と操作性は好印象だ。本製品にはスティック型のポインティングデバイスが搭載されている。初期設定では反応が若干敏感すぎる感じがあったが、調整するとなかなか使い勝手がいい。
タッチパッド上部にある中央のボタンと組み合わせれば、キーボードから手を放すことなく、画面のスクロール操作ができるため、腕の移動動作が軽減されて疲れにくい。
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