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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第156回

丸子川に神田川――川のほとりの猫

2010年06月11日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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丸子川の対岸で。目があったので撮ってたら、舌をペロリ(2009年12月 キヤノン Powershot G11)

丸子川の対岸で。目があったので撮ってたら、舌をペロリ(2009年12月 キヤノン Powershot G11)

 ちょっと前に「多摩川で見つけた猫」の話をしたけれども、今回はそれ以外の川。大きな川から小さな川まで、偶然見つけた猫たちを中心に。

 冒頭の写真は丸子川。江戸時代に掘られた次大夫堀(じだゆうぼり)こと六郷用水の一部で、今は武蔵野台地のすぐ下を多摩川と平行して流れる区間を丸子川と呼んでいる。

 川の向こう側は急斜面か民家なので猫も悠々と舌を出していられるのだ。川の向こうとこっちでじっと見つめ合ったのち、悠々と歩いていった。

歩く瞬間を撮れたので。まっすぐ伸ばした右前足が凛々しい(2009年12月 キヤノン Powershot G11)

歩く瞬間を撮れたので。まっすぐ伸ばした右前足が凛々しい(2009年12月 キヤノン Powershot G11)

 このくらい対岸なら10倍程度のズームデジカメで余裕で撮れる。対岸とにらめっこしながら撮るのも楽しい。

 実は東京には無数の河川があったのだけれども、多くの川は蓋をされてしまってる。いわゆる「暗渠」だ。昭和の高度成長期に、川に下水が流れ込むようになって匂いがきつくて蓋をしちゃったとか、以前にくらべて水量が減り、さらに子供が落ちて危険というので蓋をしちゃったとかいろいろあるけれども、そんな暗渠の上は立入禁止になっていたり憩いの緑道として整備されてたりして、猫的にもうれしい場所だったりする。

川に蓋をしたコンクリートの上を歩いてた猫をレンズ回転デジカメの名機COOLPIX 950で地面スレスレで撮ってみた。20世紀に撮った写真である。当時のデジカメも捨てたもんじゃない(1999年7月 ニコン COOLPIX 950)

川に蓋をしたコンクリートの上を歩いてた猫をレンズ回転デジカメの名機「COOLPIX 950」で地面スレスレで撮ってみた。20世紀に撮った写真である。当時のデジカメも捨てたもんじゃない(1999年7月 ニコン COOLPIX 950)

 立入禁止だと人は入ってこないからなおのこと猫の楽園。上の写真は1999年に当時のデジカメで撮ったもの。目黒川上流部。この頃はコンクリートの蓋だったけど、今はきれいな緑道になり人が自由に憩える場である。この猫ももう生きてはいないだろうな。

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