COMPUTEX TAIPEI 2010レポートの第2回でも触れたように、今年のCOMPUTEXでのインテルの主役はAtomプロセッサーである。2日に開かれたインテルのウルトラモビリティーグループによる記者説明会では、超低消費電力型Atom「Atom Z600」シリーズを使用する、スマートフォン/携帯インターネット端末向けプラットフォーム「Moorestown」を搭載した、スマートフォン型端末などが披露されていた。
おそらく年内にも登場するであろう、Moorestown搭載の携帯端末を先取りするこれらのデモ機を見てみよう。
Aava Mobileの開発キット Virta
記者説明会のデモショーケースでは、Aava Mobile社の開発したスマートフォンタイプのMoorestown搭載端末「Virta」が多数出展され、自由に触れるようになっていた。冒頭の女性が持っているのがそれだ。
元々Virtaは一般消費者向けにこのまま販売される機器ではなく、Androidベースの携帯端末のソフトウェア開発キット(SDK)として提供されるもののようだ。しかし、デザインから機能まで、このまま商品化されてもおかしくないレベルに仕上がっている。
本体サイズはiPhone 3GSよりやや縦長で、幅や厚みはほとんど変わらない。同社ウェブサイトによれば、ディスプレーは3.8型/864×480ドット。無線通信は無線LANやBluetoothのほか、WCDMAなどにも対応する。GPSや5Mピクセルのカメラ、microSDカードスロットも内蔵するなど、スマートフォンに要求される機能はひととおり備えている。
Android端末用SDKとされるVirtaだが、対応OSはAndroidだけでなく、Moblin 2.1にも対応する。会場で披露されていたデモ機では、MoblinとAndroidを搭載する端末がそれぞれ展示されていた。Moblinの後継者であるMeeGoも動作するようだ。
Atom Z600の特徴のひとつが、スマートフォン・タブレット向けCPUとしては動作周波数が高く、内蔵グラフィックス機能も強力な点だ。インテルにて、ウルトラモビリティーグループを担当する上級副社長のアナンド・チャンドラシーカー(Anand Chandrasekher)氏は、説明会の中でMoorestownの利点のひとつに、優れた処理性能を挙げている。
会場にあったVirtaは、スマートフォン向けの1.5GHzのAtom Z600シリーズを搭載していた。ウェブブラウジングやユーザーインターフェースの動作は、かなり快適なものだった。
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