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COMPUTEX TAIPEI 2010レポート 第10回

Moorestown搭載スマートフォンをインテルが披露

2010年06月03日 13時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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 COMPUTEX TAIPEI 2010レポートの第2回でも触れたように、今年のCOMPUTEXでのインテルの主役はAtomプロセッサーである。2日に開かれたインテルのウルトラモビリティーグループによる記者説明会では、超低消費電力型Atom「Atom Z600」シリーズを使用する、スマートフォン/携帯インターネット端末向けプラットフォーム「Moorestown」を搭載した、スマートフォン型端末などが披露されていた。

 おそらく年内にも登場するであろう、Moorestown搭載の携帯端末を先取りするこれらのデモ機を見てみよう。


Aava Mobileの開発キット Virta

Aava Mobileの「Virta」

Aava Mobileの「Virta」。基本的にデベロッパー向けの開発キットという位置づけのようだ

 記者説明会のデモショーケースでは、Aava Mobile社の開発したスマートフォンタイプのMoorestown搭載端末「Virta」が多数出展され、自由に触れるようになっていた。冒頭の女性が持っているのがそれだ。

 元々Virtaは一般消費者向けにこのまま販売される機器ではなく、Androidベースの携帯端末のソフトウェア開発キット(SDK)として提供されるもののようだ。しかし、デザインから機能まで、このまま商品化されてもおかしくないレベルに仕上がっている。

 本体サイズはiPhone 3GSよりやや縦長で、幅や厚みはほとんど変わらない。同社ウェブサイトによれば、ディスプレーは3.8型/864×480ドット。無線通信は無線LANやBluetoothのほか、WCDMAなどにも対応する。GPSや5Mピクセルのカメラ、microSDカードスロットも内蔵するなど、スマートフォンに要求される機能はひととおり備えている。

iPhoneと並べてみた

iPhoneと並べてみた。Virtaの方が、縦方向に数ミリ大きいとのこと

 Android端末用SDKとされるVirtaだが、対応OSはAndroidだけでなく、Moblin 2.1にも対応する。会場で披露されていたデモ機では、MoblinとAndroidを搭載する端末がそれぞれ展示されていた。Moblinの後継者であるMeeGoも動作するようだ。

横画面状態

横画面状態。内蔵の加速度センサーで、向きに合わせて画面の向きを変える機能も標準装備

ソフトウェアキーボードを表示した状態

ソフトウェアキーボードを表示した状態。OSはAndroid

アナンド・チャンドラシーカー氏

アナンド・チャンドラシーカー氏

 Atom Z600の特徴のひとつが、スマートフォン・タブレット向けCPUとしては動作周波数が高く、内蔵グラフィックス機能も強力な点だ。インテルにて、ウルトラモビリティーグループを担当する上級副社長のアナンド・チャンドラシーカー(Anand Chandrasekher)氏は、説明会の中でMoorestownの利点のひとつに、優れた処理性能を挙げている。

Moorestownの4大特徴

Moorestownの4大特徴。既存のAtomプラットフォームの10倍以上の低消費電力、1080pのHDビデオもコマ落ちしない処理性能、小さなサイズ、拡張性や互換性が挙げられている

 会場にあったVirtaは、スマートフォン向けの1.5GHzのAtom Z600シリーズを搭載していた。ウェブブラウジングやユーザーインターフェースの動作は、かなり快適なものだった。

競合と比較したMoorestownの処理性能

競合の端末と比較したMoorestownの処理性能。スマートフォンで最も重要なウェブダウンロードやJavaScriptの処理性能は大きく他を引き離す

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