回転数を調整できるファンを2基標準装備
THREE HUNDRED ABのサイズは、20.5(W)×46.5(D)×45.8(H)cmで、重量は7.2kgだ。材質はスチールで、剛性も高い。ケースファンとして、天面に14cm TriCoolファンを、背面に12cm TriCoolファンを搭載している。TriCoolファンは、回転数を3段階に変更できることが特徴であり、天面の14cmファンは700rpm/1100rpm/1500rpmに、背面の12cmファンは1200rpm/1600rpm/2000rpmに設定できる。
フロントパネルの下部は、メッシュデザインになっており、十分なエアフローを確保できるが、高速HDDを複数台搭載した場合など、さらに冷却能力が必要な場合は、12cmファンを2つまでフロントパネルに搭載可能だ。また、左サイドパネルにも、12cmファンを搭載できるようになっている。
サイドパネルは手回し式のローレットスクリューで固定されているので、ドライバーを使わずに着脱が可能だ。ローレットスクリューの色もブラックに統一されており、アブソリュートブラックモデルの名に恥じない、こだわりが感じられる。
拡張ベイは、5インチベイ×3、3.5インチシャドウベイ×6という構成であり、最大6台のHDDを搭載できる。標準では、3.5インチベイは用意されていないが、FDDやメモリーカードリーダーなどを搭載したい場合は、オプションの5インチベイ→3.5インチ変換アダプタを利用することで、5インチベイを3.5インチベイとして利用できる。
最近のケースでは、安定性を重視して電源ユニットを最下部に配置する製品が増えているが、そうしたトレンドの先駆けとなったのも、アンテックである。アンテックは、早くから電源ユニットを最下部に配置したケースを投入しており、その利便性がユーザーからの高い支持を得たのだ。THREE HUNDRED ABもその流れをくみ、電源ユニットが最下段に配置されている。ケースの奥行きは46.5cmと、それほど長くはないため、装着できる拡張カードの長さには制限がある。長さ約27cmのGeForce GTX 275はギリギリ装着できたが、3.5インチシャドウベイが一つ使えなくなってしまう。しかし、3.5インチシャドウベイは6基もあるので、事実上は問題ないだろう。
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