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週刊 PC&周辺機器レビュー 第55回

CULVノートにワイヤレスTV機能のLaVie Mはアリか?

2010年05月21日 12時00分更新

文● 池田圭一

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ワイヤレステレビの軽快さは、CULVノートによくあう

 実際にワイヤレスTVデジタル&LaVie Mの組み合わせで、テレビ放送を楽しんでみた。テレビを表示させたまま、家の中を動き回ってみる。

家の各所でデジタルテレビを視聴してみた

バッテリーで動作させ、家の各所でデジタルテレビを視聴してみた

 テレビ表示時は電力消費の激しい高速無線LANを常時使うことに加えて、表示にともなう高いCPU負荷と音声再生が生じるため、公称どおりのバッテリー駆動時間は難しい。だが、短時間でもACアダプターやLANケーブル、テレビのアンテナ線などのワイヤに縛られずにテレビを見られるというのは、とても気持ちのよいものだ。

お詫びと訂正:掲載当初、付属リモコンをBluetooth式と記載していましたが、正しくは無線方式でした。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2010年5月21日)

付属のリモコン。ボタン数が多くかなり複雑だが、慣れてしまえば使い勝手は悪くない

SmartVisionはWindows Media Center上で動作

SmartVisionはWindows Media Center上で動作し、データ放送にも対応する

マウス操作用GUIモード

SmartVision独自の、マウス操作用GUIモードも備える

 しかし、無線LANの電波強度は家庭内でも場所によってかなり変動するため、接続速度100Mbps以上を維持するのはなかなか大変だ。実際のところ、100Mbpsを下回ってもワイヤレスTVデジタルは標準モードのまま動作し続けるのだが、人が動くだけで画面にはブロックノイズが走る。階を変わると無線LANはつながっていても、SmartVisionが終了してしまう。

 ワイヤレスであることの軽快さはCULVノートのライト感覚にマッチしているのだが、そうであれば、画質を落としてでも視聴状態を維持できるような仕組みがほしい。またLaVie Mの光沢液晶パネルは、反射防止処理がほどこしてあるとはいえ周辺が明るいと視認性が極端に悪くなる。スピーカーもテレビ視聴に適したものではない。

本体前面下部に1Wのステレオスピーカーを内蔵

本体前面下部に1Wのステレオスピーカーを内蔵。低音再現性が低いのが残念

ガラス窓越しの直射日光下で視聴

ガラス窓越しの直射日光下で視聴。光沢液晶パネルのため、明るいと視認性が低下する

 LaVie Mを、CULVノートとワイヤレステレビのセットとして考えると、その立ち位置は非常に微妙だ。しかし、実売価格が10万円前後な点には注目したい。デジタル3波チューナー付きでハイビジョン録画が可能なテレパソがこの価格なのだ。「家庭内のどこでもテレビ」というよりも、見たい番組はワイヤレスTVデジタルの存在する場所できちんと録画し、LaVie Mを本体ごと持ち出して録画番組を楽しむという、モバイルテレビの新しい使い方を提唱する1台である。

LaVie M LM370/AS6 の主な仕様
CPU Celeron SU2300(1.20GHz)
メモリー 2GB
グラフィックス Intel GS45チップセット内蔵
ディスプレー 13.3型ワイド 1366×768ドット
ストレージ HDD 320GB
無線通信機能 IEEE 802.11a/b/g/n
サイズ 幅330×奥行き220×高さ27~30.5mm
質量 約1.62kg
バッテリー駆動時間 約4.9時間
OS Windows 7 Home Premium 64bit
価格 オープンプライス(実売価格 10万円前後)

お詫びと訂正:掲載当初、無線通信機能の欄にBluetooth 2.1と記載していましたが、正しくはBluetooth機能は搭載しておりません。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2010年5月21日)


筆者紹介─池田圭一

月刊アスキー、Super ASCIIの編集を経てフリーの編集・ライターに。パソコン・ネットワーク・デジタルカメラなど雑誌・Web媒体への企画提供・執筆を行なう一方、天文や生物など科学分野の取材記事も手がける。理科好き大人向け雑誌「RikaTan」編集委員。デジイチ散歩で空と月と猫を撮る日常。近著は「失敗の科学」(技術評論社)、「光る生き物」(技術評論社)、「これだけは知っておきたい生きるための科学常識」(東京書籍)、「科学実験キット&グッズ大研究」(東京書籍)、「やっぱり安心水道水」(水道産業新聞社)など。


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