なぜ日本人には「タレント候補」が必要なのか(12日)
12日、民主党から参院選出馬要請を受けた二人の金メダリストの選択が、ツイッターを中心に大きな話題を生んだ。
10日、ヤワラちゃんこと柔道選手の谷亮子さんは参院選出馬を表明。2012年のロンドン五輪に向けて、現役も続行すると発表した。時期を同じくして、12日に「Qちゃん」ことマラソン選手の高橋尚子さんにもオファーがあったが、彼女は要請を断ったのだ。
それを見たユーザーは、谷亮子さんをいわゆる「タレント候補」だとして批判。「田村で金。谷でも金。ママでも金。政治でも金(カネ)」「『国を背負う気持ちで頑張ります』『投げる気満々じゃねえか』」など、行政は片手間でやるものではないと皮肉のコメントを寄せた。
一方、出馬を辞退した高橋尚子さんに対しては「『政治を勉強した人が国民の代表になるべき。国民栄誉賞の受賞者が特定の党の代表になる訳にはいかない』とのこと。タワラちゃんこと谷亮子さんへの痛烈な批判であり、至極真っ当な見識だと思う」と「絶賛」する声が多く見られた。
それを見て、参院選に出馬経験のある堀江貴文さん(@takapon_jp)はブログで反論。一連の反応を「『兼業』を嫌う悪しき日本人気質の象徴」だと批判した。
「政治家専業になってしまうと、選挙に落ちればタダの人といわれるくらい生活にすら困窮するリスクを負う」ことが政治とカネの問題につながるとした上で、「生の現場の情報が政治に活かせる」ことなども挙げ、兼業議員のメリットを語った。
その上で「立候補するんだから能力ないと思えば選ばなければいいだけ。批判は筋違い」として、「兼業議員大賛成だ。特に参議院は全員兼業にして、最後は廃止するなり無報酬にしてしまえばいい」と、二足のわらじを選択した谷亮子さんにエールを送った。
また、ジャーナリストの田原総一朗さん(@namatahara)は同様に、「超有名人が出れば票が大量に増えると言うことは、超有名人なら政治と関係なくても国民がいっぱい入れる、つまり国民を馬鹿にしきったやり方ではないのか」とツイッターで発言。
「民主党だけでなく、自民党もタレントや有名人を並び立てている。これは国民の為になる政策が何もないと言うことをさらけ出しているのではないか」と、票取りのための「タレント候補」制を批判し、谷亮子さんがかわいそうだと述べた。
参院選まであと2ヵ月。今度の選挙でホームページとブログの選挙期間中の更新は解禁されるが、メールやツイッターについては「誹謗・中傷に使われる恐れがある」と使用が禁止されている。投票まで、今後もさまざまなニュースが話題を呼びそうだ。
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