昨今のAVアンプにおいて、トレンドとなっているのがiPhone/iPodへの対応とネットワークインターフェイスの搭載だ。ドックやUSBケーブルを介してiPhone/iPodを接続し、その中にある音楽データを再生する機能を持つAVアンプはもはや珍しくない。Ethernet端子を装備し、ネットワーク上のコンテンツを再生する機能を持つ製品も、ミドルレンジモデルを中心に増えつつある。
こうした機能を強化するだけでなく、AVアンプを「楽しみながら」操作するという新機軸を打ち出した製品がパイオニアから6月中旬に登場する。それが「VSA-1020」(希望小売価格10万8000円)だ。
7chのアンプを搭載した同社のミドルレンジに位置する製品で、iPhone/iPod touchを使って操作できるという機能を搭載している。なお、低価格モデルの「VSA-920」(同8万4000円前後)も同時に発売される。HDMI入力端子の数がやや少ないなどの違いがあるが、基本的な性能は同等だ。
iPhone/iPod touchを傾けて音を調整
注目のiPhone/iPod touchでの操作について見ていこう。まずはiTunes内のApp Storeで無償提供されている「iControlAV」をダウンロードする。これをiPhone/iPod Touchで起動すると、リモコンとしてVSA-1020やVSA-920を操作できるというわけだ。
iPhone/iPod touchとアンプはLAN経由で接続する。iPhone/iPod touchは無線LAN、VSA-1020/920を有線LANでネットワークに接続してiControlAVを起動すると、自動的にアンプを検出して操作可能な状態となる。
iControlAVでは、操作可能な項目を「CONTROL」「PRECISION」「EMPHASIS」「BALANCE」の4つに分けており、いずれかを選択して操作することになる。