田嶋校長のワンポイントアドバイス
ネットショップの品揃え=売れ筋にあらず
田嶋節和
株式会社サーフボード代表取締役/Webマスタースクール校長
ネットショップだからといって実店舗に比べてコストがかからない、というのは大きな間違いです。ネットショップには梱包、配送、クレジット・コンビニ収納決済負担金、入金確認……と、実店舗にはないコストや手間がかかります。したがってその分、適正な粗利(粗利益)を確保しないと、いくら売上がアップしても必ず自転車操業に陥ってしまいます。
粗利は、大手カタログ通販会社の場合で60~70%程度が目安です。個人ショップの場合は最低でも35~40%以上確保するとよいでしょう。
試算例:独自ドメイン店の場合
月商 200万円、粗利 35%、商品数 300点
平均購買単価 4000円(月注文件数 500件)
送料を店側が全額負担した場合
売上(月) | 2,000,000円 (@4,000×500件) |
売上原価 | 1,300,000円 |
売上総利益 | 700,000円 (粗利 35%) |
パソコン/インターネット設備 | 15,000円 |
地代家賃、水道光熱費 | 50,000円 |
レンタルサーバー | 12,000円 |
Web制作償却 | 42,000 円 (150万円/36カ月) |
販促費 | 50,000円 |
配送料※ | 250,000円 (@500×500件) |
梱包・決済負担金 | 100,000円 (@200×500件) |
計 | 519,000円 |
売上総利益 | 700,000円 |
営業経費 | 519,000円 |
営業利益 | 181,000円 |
※ただし、オープン当初は新規顧客獲得のため、リスティング広告費として20万円程度必要 |
利益を上げるには、目的を持った「品揃え」が重要です。数量限定の「客寄せ商品」で新規顧客を獲得し、オリジナル商品などの粗利率が高い「メイン商品」で利益を稼ぐ。メイン商品と一緒に“ついで買い”ができる「少額商品」を揃えることで、客単価のアップを狙う――など、お客様が商品を購入する際の組み合わせをイメージしてネットショップ全体の品揃えを検討しましょう。