ビジネスではさまざまな文書を読んだり、作成することになる。当然、わからない言葉が出てくることもあるし、外国語を使うこともあるだろう。調べ物に辞書や辞典を利用する際に便利なのが、携帯性に優れた電子辞書だ。
特集第3回目は、電子辞書のメリットと活用方法を紹介する。
ネットコンテンツではなく電子辞書を選ぶ理由
調べ物をする際に、まずネットを使う人は多い。わからない慣用句や外国語の単語も、Google等で検索すればすぐに見つかる。検索結果の画面だけ見て、目当ての情報が得られることもあるだろう。しかし、ビジネスの文書を作成する際、Googleでささっと調べた程度の情報だけを当てにするのは危険だ。
ネットの情報は玉石混交だ。驚くほど真っ赤な嘘もよく見かける。調べようとしているわけだから、その情報が本当かどうかを一目で見抜くのは難しい。しっかりした辞書サイトなどなら安心できるが、信用度合いのわからない個人サイトは参考にしないように肝に銘じておこう。万一、ミスしたときに理由を聞かれて、「ググったから」では信用を失ってしまう。
信頼性のあるサイトを利用すれば、ネットでも正確な情報が手に入る。しかし、それにはインターネットにつながったパソコンが目の前になければいけない。そこでお勧めなのが電子辞書だ。電子辞書とは、ノートパソコンを小さくしたような形状のハンディサイズのデバイスで、キーボードと液晶ディスプレーを搭載している。調べたい単語などを入力すれば、一発で結果を表示してくれる。コンパクトなので場所を選ばずに使えるのもありがたい。収録する辞書は大手出版社から発売されているコンテンツで、内容には信頼がおける。
ケータイやiPhoneなどのスマートフォンで調べることもできる。しかし、ケータイは画面が小さく一覧性が低いし、iPhoneは見やすいが、ネットコンテンツを利用するにはネットワークにつながっている必要がある。辞書アプリを購入すればネットにつながっていないローカルな環境でも利用できるが、ソフトウェアキーボードはきちんとしたキーボードよりは入力しにくい。
しかも、ケータイやスマートフォンはバッテリー駆動時間が短い。辞書としてばりばり使っていると、すぐ電池切れになってしまう。
その点、電子辞書ならネットは不要で、ハードウェアキーボードを搭載しており、入力しやすい。バッテリー駆動時間も10~100時間は持つので安心だ。予備の電池さえ持っていれば、バッテリーの残りを気にする必要もない。電源スイッチを押して一瞬で使えるようになるのも、起動が遅いパソコンより便利なところ。
ウェブなら複数のサイトを使い分ける必要があるし、アプリケーションなら目的に応じて揃えなければいけない。しかし、電子辞書なら1台で、英和/和英/国語/漢字辞典といった基本的なものだけでなく、数十冊分ものコンテンツを収録していることも珍しくない。本1冊にも満たないサイズと重さに大量のコンテンツを納めているのだ。
さらに、外国語の学習をサポートしてくれる機能や名刺管理機能、単語の発音をチェックできるスピーカー、メモリーカードに保存した音楽ファイルの再生機能などを備えた機種もある。
電子辞書は2~4万円の製品が主流だ。この価格なら、ポケットに忍ばせておいて、必要なときにすぐ情報にアクセスできることを考えれば高くはない。そもそも、収録コンテンツを本屋で買うよりはずっと安い。中には、膨大なコンテンツを収録して6~8万円するモデルもあるが、これらはプロ、もしくは上級者向けと考えていい。
次ページからは最新の電子辞書を例に、どんなことができるのかを紹介しよう。
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