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行っとけ! Ubuntu道場! 第18回

~師範! おうちにクラウドって必要ですか?~

2010年04月22日 16時00分更新

文● hito(Ubuntu Japanese Team) イラスト●瀬尾浩史

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どうしておうちにクラウドがあるの?

編集S:えーと、プライベートクラウドって個人にはあんまり嬉しくなくて、パブリッククラウド使えば十分って気がするんですが。

小林:EucalyptusとかUECを使うと、自分の部屋でもクラウド環境が作れますね。

あわしろいくや:まさに「プライベート」クラウド!

ミズノ:某社が配っていた小冊子のごとく、「ママ、どうしておうちにクラウドがあるの?」みたいな。

hito:ねえよ。どんな家だ!>おうちにクラウド

瀬尾浩史:おそろしいご家庭を想像してしまったペン。洋服ダンスの代わりにラックに詰まったコンピュータが山ほどあるのペン。

やまね:それはデータセンターって言うのでは。

前佛:まあ、Eucalyptusもプライベートクラウドも、今のところ一般向けじゃないですね。

やまね:ふむ。とりあえず、Eucalyptusだと何が嬉しいのかな。EC2互換だと開発・テスト環境として使える?

前佛:実験環境です。いろいろ弄ってみて、Amazonも、こんな仕組みなのかなーと妄想を膨らませたり。

hito:開発・テスト用には最高ですね。もっとも、ちゃんと動かそうとするとマシンが2台いるのがネックなんですが。

ミズノ:UECをインストールしてみると、NTT-XがML115を2台セット売りしてる理由がわかるな!(違

編集S:具体的なインストール方法は……ググったら他社のサイトが出てきた! しくしく。まあUbuntu Server用のCDで起動してメニュー選択するだけか、実質。

小林:とても簡単にインストールできます。

あわしろいくや:でも普通のユーザーだとプライベートクラウド構築できても、嬉しくなさそうですね。

前佛:そうですね。逆に、会社だと自社でEC2互換環境を作ってサービスに、ということもできると思いますし、開発環境としては非常に便利です。特にデータ転送が伴う場合はコスト削減は大きいですね。

hito:Ubuntu的な個人ユーザー向け展開としては、「クラウドデスクトップ」っていう新機能が準備されてますね。いつリリースされるのかは分かりませんが。

前佛:ほほう。それはシンクライアントみたいなものですか?

hito:です。Amazon EC2にNXっていうリモートデスクトップ機能をインストールしたマシンイメージを登録していて、いつでもどこでも使えるシンクライアントとして使いましょうみたいな計画が。今のところ、LucidのDaily Buildのテスト環境としてしか準備されてないですが。

あわしろいくや:それいいですね。

瀬尾浩史:いつでもどこでも仕事ができるペン。いまだと下書きしか出先で出来ないので、実現してくれると便利ペン!

編集S:でも瀬尾センセーの仕事環境はWindowsだったような。

瀬尾浩史:ぎ、ぎくっ。

hito:クラウドデスクトップがうまく発展すると「Ubuntuをインストールする時はEucalyptusを準備して、自宅内でクラウド+シンクライアント」なんてことが出来るようになります。今だとクラウドコンピューティング使う=逸般人ですけど、将来的には家にPCがある=逸般人、っていう構図になるかもしれません。

やまね:今もそんな感じでは。ケータイでいいっしょ?みたいな。

前佛:ある意味、ケータイを使った「サービス」としてのクラウドコンピューティングは、既に現実化している感じはしますね。

あわしろいくや:先生! プライベートクラウドストレージサーバに意味はありますか?(結局ストレージにしか興味がないらしい)

hito:ありますねぇ。どこにいてもおうちと同じデータ使えます。「いくやさん専用UbuntuOne」みたいな。

あわしろいくや:ハァハァ。

やまね:流出すると大変なことになりそう。

あわしろいくや:大変なものはたいていブログで流出してるんで大丈夫です!

ミズノ:失うものが何もない人は強いですね!

hito:個人的にはUbuntu Oneをプライベートにセットアップできるようになるといいなぁと思っていたりはします。が、その辺は微妙なところなので。200GBとか同期しようとすると、HDD空き容量も200GB必要になっちゃうし。

小林:いくやさんクラスの大容量データ使いになると、同期するだけで大変なことになりますね……。

前佛:プライベートクラウドには色んな可能性があるんですけど、今のところはどうしても「企業が研究開発するもの」「マニアのおもちゃ」みたいな側面もありますね。

村田:ぷすんぷすんぷしゅー?

瀬尾浩史:あ、復活したペン。

やまね:結局のところ、EucalyptusをEC2の代わりに使うのってどのあたりが嬉しいんでしょう?

村田:はっ、寝落ちしてたら話がほとんど終わっている!

hito:ゆーかりだとうれしい点。基本的に一般ユーザーにはない。おかしな人だとEC2とかS3と同じでしあわせ。

やまね:つまり、一般の人かどうかの判定基準、と。リトマス試験紙だな。

ミズノ:いつでも新品の仮想マシンがたくさん使えて便利!

前佛:タダでEC2が体験できます、というのはありますね。2台マシンがあれば、ですが。普通に仮想サーバ(VPS)として使う用途なら、Eucalyptusはいらないですね。

hito:まあそもそも、EC2がそもそもふつうのユーザーには用がないという気もしますが、EC2使ってる人としてうれしいのは、Amazonによるベンダロックインが回避できること。いざという時には自前で構築したEucalyptusに逃げ出せる、ってのは大きいと思います。

小林:Amazonがサービスを値上げしたり、何か変更してきても大丈夫、ということですね。

前佛:まあ現実的には、Amazonが値上げしても自前で持つよりも安い可能性は高いんですが、何か起きても逃げられる可能性があるのは大きいかもしれませんね。

hito:あと、将来的に「パソコンの使い方」が変わっていくかもしれなくて、それに追従できるかも、というのはありますね。

編集S:ふつーのユーザーにとっては意味なさそうだけど、3年ぐらいすると面白いことになってる?

前佛:そう思います。

瀬尾浩史:というあたりでお時間なのペン。

村田:しまったー! 今回なにもしゃべってないでミソ!

ミズノ:寝落ちしてたんじゃ仕方ないかと。

瀬尾浩史:というあたりで次回予告なのペン。

編集S:Lucid LynxでUbuntuデビューを飾る人のための、バックアップ特集、かなー? 期待してね!



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