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いま旬のビジネスPC 第3回

1台のPCを10人で同時利用

USB接続でカンタン構築、HPのシンクライアントを試す

2010年04月19日 09時00分更新

文● 花茂未来/インサイトイメージ

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ホストPCにシンクライアントを3つ構築した

シンクライアントの構築は5分

 さっそく、ホストPCとシンクライアントのセットアップを試みた。

 まずはホストPCにシンクライアントをUSB接続し、シンクライアントに液晶ディスプレー/キーボード/マウスを接続する。接続が完了し、ホストPCの電源を入れると、起動時に「通常モード」「メンテナンスモード」「シンクライアントの関連付け」という3つのメニューが表示される。

 この画面で、シンクライアントの関連付けを選び、ホストPCにシンクライアントを認識させる。以上でセットアップは完了だ。シンクライアント1台あたりの接続・関連付けは5分程度で終了した。

 次にログオン画面が表示されるので、初期の管理者権限を持つユーザーアカウントでログインすればホストPCを操作できる。以後は、最初に表示される画面で通常モードに入り、ログオンするだけでいい。

MultiPoint マネージャーの画面

サーバーマネージャーを利用して詳細な設定を施すこともできる

 とりあえずは管理者である自分がホストPCを使えるようにする。あとは人数分のシンクライアントを必ず1つずつ接続・関連付けしていけばいい。

 次に人数分のユーザーアカウントを作成する。一般のPCと同様に使用者をユーザーアカウントで区別しているため、どのシンクライアントからログインしても自分のデスクトップ画面や各種設定、ファイルにアクセスできるのは便利だ。ユーザー間でファイルを受け渡しする際にも、パブリックフォルダーを介して、手軽に共有できる。

 これらは社員が個別の席を持たないフリーアドレスのオフィスなど、ユーザーが使用するPCが決まっていない場合にメリットになるだろう。


詳細設定はメンテナンスモードを使う

 シンクライアントの操作画面は、リモートデスクトップを利用してホストOSから送られてくるもの。デバイスドライバーのインストールや各シンクライアントの解像度の変更など、ホストPC自体の操作が必要な作業はクライアント側で実行できない。

ホストPCを起動した際に表示される画面

 そのため、管理作業はシンクライアント経由で行わず、ホストPCにダイレクトに接続した液晶ディスプレーを使う。そのときに利用するのが起動時に表示される画面のメンテナンスモードだ。OSやドライバーをインストールする際もメンテナンスモードを利用する。

メンテナンスモードでは各シンクライアントの液晶ディスプレーはサブディスプレーとして認識され、それぞれの解像度を変更できる。最大解像度は1440×900ドット

 もちろん、メンテナンスモード利用時は、他ユーザーは各シンクライアントからログインできない。

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