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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第70回

ブロガーからライターに転身 「面白いサイトを見つけたよ。」

2010年04月19日 12時00分更新

文● 古田雄介

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客観的な視点が苦痛になり、主観で選定する道を選んだ

「面白いサイトを見つけたよ。」「恋の悲しいセリフ」の武田タケ氏(右奥)と、「カフェオレ・ライター」のマルコこと山田井ユウキ氏(右手前)。ともにライターとしても活躍している

―― よろしくお願いします。おふたりは以前から面識があるのですか?

武田 いえ、古田さんもそうですけど、山田井さんもお名前は存じていますがという感じで、今日初めてお会いしました。よろしくお願いします。

山田井 ネットで活動していると、結構そういうことってありますよね。なかなか同業の方に会う機会はないので楽しみにしています。

―― では、まずは武田さんからお話を伺っていきたいと思います。武田さんのネットでの活動は「面白いサイトを見つけたよ。」からスタートしたと思うのですが、そのきっかけを教えてください。

武田 世間でブログがグイグイ来てる時期だったので、ちょっとやってみようと思ったんですよ。当時はバイト生活を送っていたんですが、特にIT業界に深くつながっていたわけではなく、趣味でインターネットを見ているという感じでした。

 ただ「面白いサイトを探す」ということにちょっとした自信があったので、あまり知られていない魅力的なサイトを紹介するというコンセプトならブログを続けられるかなと考えていました。

 けっこう軽い気持ちで始めたので特に目標も決めていませんでしたが、思い返せば人気ブログになりたいという思いは最初からありましたね。

武田タケ氏。サイトを続けるなかで「ライバルサイトがすごく増えてきて、個人的に面白いと思ってもすでにどこかで紹介されているということが多くなりました。そうした状況で、適度にマイナーな状態の面白いサイトを見つけたときは、昔以上に嬉しくなりますね」という変化も起きているという

―― 探し方に自信があるということは、ストック勝負ではなく、情報収集力で差別化するという感じですね。

武田 はい。ただ、ストック自体はかなりため込んでいたので、最初の頃は紹介してもいくらでも残りがあるという感じではありました。ブログのコンセプト上あまりに有名なサイトは省いていましたが、それでもけっこうありましたね。

 情報収集も特別な裏技があるわけではないんです。はてなアンテナなどに、古田さんみたいな記事を書いている人をたくさん登録していて、そこをチェックするという基本的なことを続けているだけですし。

 あえていえば、テレビや雑誌で紹介されているサイトをチェックする方法を併行していたのはあります。雑誌にしてもIT系ではなく、モノ雑誌のブログ紹介コーナーをチェックするとか。そうすることで他のサイトと極力ネタ被りしないように意識していました。

―― その中から、どんな基準で紹介するサイトやブログを選んでいるのでしょう。

武田 今は基本的に自分のアンテナにひっかかるか否かで決めています。そのうえで、有名すぎるサイトは除外させていただくという感じで。

 サイトを始めた当初は「女性の読者に受けるだろうな」と考えて、占い系サイトをピックアップしたりもしていたんですが、他者を意識するといいますか、客観的な視点でサイト選びを続けるのが段々苦痛になってきまして。そうやって選んだサイトも別につまらないと感じるほどの落差はなかったんですけど、やっぱり選定の基準が複雑になって感性から離れていくに従ってストレスになるんです。

 そういう経験があったので、続けていくうちに自然と主観的なアンテナ1本を主軸にするようになりました。それに伴って更新頻度も下がってしまったんですが(笑)。

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