カラー表示も可能なタッチパッドか、ハードキーの確実な操作か
携帯性について考えてみよう。同じ6インチスクリーンを備えたKindle2とnookの操作感には共通点も多いが、好みも分かれるだろう。
nookは幅が12.4cm。1cmほどKindleよりスリムなため、片手で持ちやすい。しかし厚みがあり、50gほど重い。
nookはほとんどの操作をタッチスクリーンでするので、ページ送り/戻るボタンとホームボタンのみの構成になっている。タッチスクリーンに触れないでいると、一定時間でオフになる(「Settings」メニューで時間を切り替えられる)。
操作できるのはここだけなので、すぐオフになるのは少し不便に感じるかもしれない。検索などの操作を始めようと思ったらタッチスクリーンがオフになっていることがあるためだ。
軽く触っても反応しないため、ホームボタンにタッチしたところホームメニューへ戻ってしまい、もう一度reading now(読みかけの書籍を表示する)をタッチしなおす破目になるといった歯がゆさを感じることがよくあるのだ。
一方Kindleは「HOME」「MENU」ボタンとジョイスティック操作。クリック感は固めだが、操作感は確実。
nookは全体にすっきりしたデザインで、ページ送りボタンは「>」「<」のみの表示だ。横書き文書なら「>」で次ページを表示することに違和感がないが、縦書き文書を表示すると一瞬迷う。右左よりも、持ったときに親指に近いほうが「次ページ」と覚えるほうが確実かもしれない。
nookのタッチスクリーンに表示されるGUIは、Kindleよりメニュー分岐が豊富。表示メニューひとつとっても、フォントサイズ、自動輝度調整、スクリーンセーバーの種類や時計の表示変更など8通りの設定ができる。
Airplane modeという通信オフ設定も可能だ。ただし、試用中このタッチスクリーンが何度も固まるトラブルに見舞われた。WiFiホットスポットの検索をキャンセルしたとき、mp3プレーヤーを起動したとき、表示中の文書から単語を検索しようとしたときなど、いつ起きるか予想がつかない。電源ボタンを5秒押すと電源オフになるので、リスタートで復旧するしかなかった。
少々いらいらさせられるが、直前に読んでいたページに戻るのはできるので、そこが電子ブックビューアのいいところではある。