4月13日、フォーステン・ネットワークスはマルチベンダーに対応したネットワーク管理の自動化戦略「オープンオートメーション構想」を発表。権田裕一社長と米本社マーケティング担当バイスプレジデントであるステファン・ギャリソン氏による発表会が開催された。
オープンオートメーションは、スクリプト言語やVLANの割り当て機能などを活用し、データセンターのサーバやネットワークのリソースの割り当てを動的に行なう環境を構築するもの。そのために同社は、独自のスイッチ用OS「FTOS(Force10 Operating System)」に対し、「ハイパーリンク」と「スイッチリンク」という2種類の機能を搭載する。
ハイパーリンクは、FTOSと仮想化システムのハイパーバイザーとがリアルタイムに通信する機能で、VLANの設定を自動的に行なうことなどが可能となる。一方、スイッチリンクは、ネットワーク上の仮想デバイスとの接続設定を自動的に行なう機能を持つ。
特徴の1つが、機器の制御にスクリプト言語のPerlとPythonが使えることだ。FTOS自体にスクリプト言語の処理機能が搭載されるわけではなく、PerlやPythonによってFTOSを制御するコマンドを発行する仕組みのようだが、習得する管理者の多いスクリプト言語が利用可能になることで、管理効率の向上が見込まれそうだ。
同社のオープンオートメーション構想には、ヒューレット・パッカードやサン・マイクロシステムズ、IBMなど25社以上に及ぶテクノロジーアライアンスパートナーが参加。4月25日からラスベガスで開催されるInterop 2010では、Open Solarisの拡張版「Sun Crossbow」などパートナー製品と連携してオートメーションを行なうデモを予定している。また、オートメーション機能の実装は2010年後半を予定しており、詳細な情報などはその時期に公開されることになりそうだ。
なお、4月12日(現地時間)に米ヒューレット・パッカードによる、ネットワークベンダー「3Com」買収の完了が発表されている。この点についてギャリソン氏は、HPのネットワーク部門はライバルとなるがソフトウェア部門とのアライアンスがなくなるわけではないと、HPとの協業は今後も続けていく方針であると説明した。