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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第10回

古いパソコンをリモート接続して活用する技 前編

2010年04月13日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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外から接続する際には、
プライベートIPアドレスを固定する

 接続する際に使った視覚情報や設定は保存される。ファイルとして設定を保存することも可能で、ランチャーやショートカットから一発でリモートデスクトップ接続できる。ただし、サーバー側パソコンのIPアドレスが変わってしまうと、接続できなくなる。

 インターネット接続にブロードバンドルーターを使っている場合、パソコンにはプライベートIPアドレスが付与されている。これはルーターやパソコンを再起動すると変更されてしまうことがあるので、サーバーのIPアドレスを固定しておくと手間が省けてお勧めだ。

 まずはIPアドレスやゲートウェイ情報を確認する。コマンドプロンプトを開き、「ipconfig」と入力。するとネットワークの情報が一覧表示されるので、「ローカルエリア接続」の「IPv4アドレス」「サブネットマスク」「デフォルトゲートウェイ」の値をメモする。

コマンドプロンプトでIPアドレスなどの情報(赤枠内)を確認

コマンドプロンプトでIPアドレスなどの情報(赤枠内)を確認

 続いて、コントロールパネルから「ネットワークと共有センター」(アイコン表示の場合)から「アダプターの設定の変更」を開き、ネットワークに接続しているアダプター(「ローカルエリア接続」など)を右クリックして、プロパティをクリックする。

 プロパティ画面の「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」をダブルクリックし、「次のIPアドレスを使う」にチェック。先ほどメモしたIPv4アドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイの値を入力する。「優先DNSサーバー」にはデフォルトゲートウェイと同じ数値、もしくはプロバイダーが指定する数値を入力すればいい。

IPアドレスやサブネットマスクを入力

IPアドレスやサブネットマスクを入力(赤枠内)

 またルーターによっては、ネットワークアダプターに一意的に割り振られているMacアドレスを登録し、付与するプライベートアドレスを固定する機能がある。この機能を使えば、上記のWindows側での設定は不要だ。

サーバー側パソコンに割り当てるIPアドレスを指定

ルーターの設定画面で、サーバー側パソコンに割り当てるIPアドレスを指定する


外出先からのアクセスのためにルーターを設定

 ネットカフェやモバイルノートから、自宅のパソコンにリモートデスクトップ接続することも可能だ。ネット回線さえあれば、どこでも自宅パソコンで作業できるのは便利だ。ただし「ポートを開ける」というルーターの設定が必要になる。

 リモートデスクトップ接続は通常、TCPの3389番ポートを利用している。同じLAN内であればIPアドレスを直接指定できるので、ファイアウォール機能で遮断されない限りは簡単につながる。ただし、外出先から自宅のルーターを超えてアクセスする際は、ルーターの3389番ポートに届いた通信をサーバー側に転送する必要がある。これが、「ポートを開ける」という作業だ。

 この機能はルーターによって呼称が異なり、「ポートフォワーディング」「ポートマッピング」「バーチャルサーバー」「ポート開放」などと呼ばれている。該当する設定画面で、TCPの3389番ポートを前ページで固定したパソコンのIPアドレスに転送すればいい。

ポート開放の設定

ポート開放の設定を行なう(画面はコレガ製ルーター)

 外出先からリモートデスクトップ接続する際は、IPアドレスにグローバルIPアドレスを入力する必要がある。これは、ルーター設定画面のステータス画面などで確認できる。一般的なインターネットプロバイダーを利用している場合、このグローバルIPアドレスは固定されていない。回線を切断・接続すると変わってしまうことがある。

「WAN状態」の「IPアドレス」がグローバルIPアドレス

「WAN状態」の「IPアドレス」がグローバルIPアドレス

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