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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第9回

6画面マルチディスプレーの巨大デスクトップを構築する技

2010年04月06日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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20軸式くねくね6モニターアームに接続中の様子

サンコーの「20軸式くねくね6モニターアーム」に接続中の様子。ディスプレー背面のねじ穴に固定する。各アームには21インチ、6kgまでのディスプレーがつけられる

 ディスプレーをすべて横に並べる場合、正面に3画面と両脇に2画面の5画面でいっぱいだ。そのうえ、端から端までマウスを動かすのは面倒だし、両脇の画面は見にくい。上下に3枚ずつ並べるとバランスがいいが、液晶ディスプレーを持ち上げるためにモニターアームが必要になる。

 そこで利用したのがサンコーの「20軸式くねくね6モニターアーム」だ。実売価格で2万5800円と格安ながら、作りがしっかりしている。基本的に取り付けた液晶ディスプレーの位置は動かす必要がないので、それほどスムーズに動かせなくてもいい。実のところ、下側のディスプレーは大型で重量制限に合わないので、アームにはつけず普通に置いている。上の3画面を持ち上げたいだけなのだが、3画面用の製品は見当たらなかったので、6画面用を流用しているわけだ。

 USBアダプターはWindows 7が自動的に認識し、特に問題なく表示できた。どちらの製品も1台のパソコンに6基まで同時接続が可能だが、あえて別メーカーの製品を選んでみた。特に問題は起きていない。そのうち、6台ずつの合計12台が動作するかどうか試してみたいものだ。

 利用したパソコンはデルの「XPS 420」で、PCI Express x16/x8/x1スロットをそれぞれひとつずつと、PCIを3スロット備えている。ところが、PCI Express x1のスロットにAlbatron製のx1カードを装着したところ、パソコン自体が起動しなくなった。エルザ製のx1カードに換えても同じ症状なので、マザーボードかBIOS側の問題のようだ。しかたなく、x8に刺さっているテレビキャプチャーカードを抜いて、エルザのx1カードを装着したところ起動した。

 用意した液晶ディスプレーは小さい順に、21.1型、21.6型×3、23.1型、24型と、サイズはちぐはぐだ。買い足したためにこうなってしまったが、一度に購入するならサイズはそろえた方が、見た目と使い勝手がいい。

 初めて6画面同時表示を見ると、その圧倒的な広さに驚くはず。とはいえ3日で慣れてしまうのが寂しいところだ。解像度は1920×1080ドットが4枚に、1680×1050ドットが2枚で、合計1005万8400ドット。意味はともかく、XGAサイズ13枚分近い画面を利用できると考えると、自己満足も極まる。

完成した6画面環境

完成した6画面環境の広大なデスクトップ


情報の閲覧性は非常に高く作業もはかどる

6画面デスクトップのキャプチャ画面

6画面デスクトップのキャプチャ画面

 広くなったデスクトップの活用法は人それぞれだが、筆者の例を挙げると、中央下がメインの作業画面。テキストエディターとメインのウェブブラウザーをここに置く。中央上は別のウェブブラウザーやPDFビューワーを表示する。参考となるウェブページやPDFファイルを表示して作業する際には、複数の資料を同時に閲覧したいことは多い。そんなときにウェブブラウザーのタブで切り替えるのは面倒だ。そこで、ウェブブラウザーやPDFビューワーは複数表示できるようにしている。

 また、ひとつのブラウザーで30~50のサイトを開いていると、時々不正終了してしまうことがある。リンクを復旧できればいいが、できないと検索しなおしだ。そんなときも複数のブラウザーで使い分ければ、被害を最低限に抑えられる。

 右上はコミュニケーションツール。TwitterクライアントやSkype、チャットソフトなどを利用する。右下はPIMソフト用だ。メールソフトやOutlook、付箋紙ソフトなどを表示する。左上には仮想OSソフトやリモートデスクトップの画面を表示する。記事用の画面で手がかかるものは、執筆の合間にここで作業する。

 左下は特に用途を決めず自由に使っているが、画像を表示していることが多い。また、画像ビューワーも複数表示することがある。例えば、常に表示させておきたい誌面のレイアウト画像と、誌面掲載用のデジカメ写真を見比べてチェックしたい時などに使い分けるのだ。

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