「メイド イン ジャパン」で国内ユーザーのニーズを
的確にキャッチアップするAbee
――80PLUS GOLD認定に代表されるような高効率化に関しての取り組みを教えてください。
Abee 現在当社の電源は80PLUS BRONZEまでですが、今後発売する機種には、80PLUS SILVER、80PLUS GOLDの認証を受けた製品が計画にあります。SILVERに関しては近々発売の予定がありますが、GOLDに関しては現在開発中です。発売する条件として、お客様のメリットのある価格でご提供できる、もしくは、お客様に満足いただける仕様(ギミック等)が提供できないと意味がないと考えています。
――冷却ファンに選定基準はありますか?
Abee 静音性と冷却性能のどちらも重視しております。当社の「NANO TEK FAN」は、高品位ステンレス鋼に精密焼入研磨を施した軽量ナノシャフトとサブミクロン精度の表面仕上げを施したナノシャフトホルダにより形成されたナノタッチベアリングにより長寿命と静音性を実現しています。一般的なベアリングに比べ静音性、発熱抑制に優れるだけでなく、軸受からオイルを排除することにより、ファンのトラブルの中で最も多い「オイル漏れ」も解消しています。
――電源内部の温度上昇に関して「このくらいまでならOK」などといった社内基準は存在するのでしょうか?
Abee 当社では50度~60度ぐらいが目安となっています。たとえば耐久温度が105度のコンデンサがあったとしましょう。単にこの「105度のコンデンサを積んでいる電源が一番いい」というのは正解ではないと思います。105度のコンデンサで電源内部の温度が100度になる電源より85度のコンデンサでも電源内部温度が60度にしかならない電源のほうが優れていると思います。“コンデンサの耐久温度-実際の使用温度(電源内部温度)=差が大きい”ほど電源の寿命は長くなると考えられます。難しいことですが、ユーザーが、どのような環境にて使用されるかで、製品の仕様は変わってきます。
――ケーブルの取り回し・使い勝手についての取り組みは?
Abee 優れた拡張性と高いユーザビリティを同時に実現する「イージープラグシステム」を採用し、最小構成のPCであれば、わずか一本のケーブル接続で構築することも可能です。また、不要なケーブルを取り除いておくことでPCケース内部のエアフローを飛躍的に改善することができるのも特長といえるでしょう。
また、ケーブルはスリムフラットケーブルを採用し、その形状を生かしてコイル状に丸めることにより、エアフローを乱すことなくスマートな配線を可能にしました。ケース内のエアフローを改善し、冷却効果を高めます。
――今後の展開についてお聞かせください。
Abee アビープロダクトの製造は、海外のみならず国内でも多くの製品を製造しています。その理由は、高品質な製品を継続的に製造する目的のほかに、ユーザーのさまざまなニーズや意見を素早く反映させたモノづくりを行なうことと、ご購入後のアフターサポートを迅速かつ的確に行なうことにあります。
また、情報量満載の自社ホームページや直販サイト「AbeeSTORE」の運営も、国内での生産同様に多種多様なご要望にスピーディーにお応えする目的にほかなりません。ユーザーが今欲しい製品やサービスをどこよりも早く提供することも、当社の大切な企業理念です。
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