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SEO: Googleで掲載順位を確認する際の注意点

2010年04月01日 08時47分更新

記事提供:SEMリサーチ

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近日中に公開予定のGoogleパーソナライズ検索の技術的解説の記事において別途詳細を触れますが、本日はSEO担当者がGoogleで検索順位を確認する際のワンポイントアドバイスをします。

既報の通り、2009年12月からGoogleパーソナライズ検索がブラウザのcookieベースでも行われるようになりました。これはオプトアウト方式、すなわち、自分でパーソナライズ検索を無効設定しない限り、過去の検索履歴に基づいて検索結果がカスタマイズされるようになったことを示します。

パーソナライズがどのように行われるかの詳細は割愛しますが、本日は (1) 同じキーワードで何度も検索していると、パーソナライズされる確率が高い、(2) 同じキーワードで同じリンクをクリックしていると、そのリンクは上位に表示されやすくなる、という2点を覚えておいてください。

以上(1)(2)の条件が揃うケースは、よく訪問するサイトに、ブックマーク代わりに検索を使ってアクセスしていたり(ナビゲーショナルサーチ)、SEO担当者が自分のサイトの掲載状況を確認するために毎日Google検索結果を確認するなどのシーンが考えられます。

さて、問題は後者です。SEO担当者がターゲットとしているキーワードのランキングを毎日チェックしたり、ランディングページをチェックするためにリンクをクリックすることはあるでしょう。しかし、その都度cookieを削除して行っている人は意外と少ないのではないでしょうか。

そう、SEO担当者が継続的にGoogleの順位をチェックすればするほど、パーソナライズ検索技術により「この人はこのサイトが好み」と判断してしまうために、結果的に、"その担当者のPC上では"自分のサイトの順位が上昇したように見えてしまうのです。

パーソナライズ検索は、過去の検索行動を参照してニュートラルな(パーソナライズされていない)検索結果に加点調整を加えて順位が変化するものです。担当者であるあなたのPC上で順位が上だからといって、他のユーザのPC上でも同じ順位であるとは限りません。本ケースでは、むしろ他のPC上では順位はもっと下であると考えた方が妥当でしょう。

なお、何回同じキーワードで検索をしたら、あるいは何回同じページをクリックしたら検索結果が変化するかは、そのキーワードやページに依存します。私やSEM総研の調査では、ニッチなキーワードの場合でも、おおよそ1週間程度継続的に検索することで、順位に変化が出てくることを確認しています。検索回数が多い、つまりGoogleがデータを十分に持っているキーワードであれば、この期間やクリック数はもっと少なくなる場合もあります。

Googleがパーソナライズ検索を本格導入したことにより、「誰のPCでも同じキーワードなら同じ順位である」という前提が崩れています。もしSEO担当者、あるいは何らかの仕事として定期的に順位をGoogleで確認する必要がある場合は、必ず (1) Googleアカウントをサインオフ、(2) cookieを削除 という作業を行うようにしましょう。

参考までに私の対応方法を紹介します。私はGoogle Chromeをブラウザとして使っていますが、「オプション」→「基本設定」→「既存の検索エンジン」の管理をクリックして、そこのGoogleを編集。検索パラメータに &pws=0 をつけています。

こんな感じ

http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%s&pws=0

pws=0 は、Googleパーソナライズ検索を無効にするためのパラメータです。あらかじめ設定しておくことで、ブラウザ上部のバーから検索する時はいつもニュートラルな検索結果が表示されるようにしています。

cf.
Googleパーソナライズ検索 導入までの変遷 :: SEM R

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