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SEO:バックリンクをチェックする方法

2010年04月01日 00時10分更新

記事提供:SEMリサーチ

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バックリンクをチェックする

検索エンジンは、ウェブページの重要性や人気度、信頼度を決定するために、ページの内部要因(構造分析によるキーワードの重要度や関連性、キーワードの出現位置、頻度、回数、その他のキーワード含めたコンテンツ分析など)と、ページ外要因(ページに張られたリンクの分析。リンクの数、質、信頼性、サイト全体におけるリンクの多様性(ばらつき)、時間、年齢など)を中心とした多数の項目から総合的に判断する。最近はパーソナライズ検索のように検索ユーザの行動履歴や嗜好性など、要素が複雑に絡み合うわけだが、とりわけSEO担当者が頻繁に行う機会が多いのは「リンク分析」だ。

リンク分析は、SEOの戦略方針を決定する際の競合他社の状況や、自社サイトの状況把握や、突然の順位上昇及び順位下落時の手がかりを探す時など、様々な場面で行われる。SEOを行ううえで、リンク分析は避けて通れない作業プロセスの1つだ。

さて、本日は新年度ということで新たにSEOの担当になる方のために、そもそもリンク(被リンク、バックリンク)はどうやって調べるのかについて解説をしたい。


バックリンク調査 基本はlink:

指定したサイトに張られているリンクの一覧、バックリンクを表示できる検索エンジンをまず把握しよう。日本のSEO担当者であれば、Google、Yahoo!JAPAN、Yahoo!(US) 、Baiduの4つを押さえておこう。これに加えて後述する、ウェブマスター向けのツール(GoogleウェブマスターツールとYahoo!サイトエクスプローラー)がある。Bingは2010年3月31日時点で対応していないので注意。

上記に挙げた4つの検索エンジンで、それぞれ 「link:(あなたのサイト)」を検索キーワードにして検索すれば、バックリンク一覧が出てくる。たとえば www.sem-r.com に張られているリンク一覧を調べたければ link:www.sem-r.com として検索すればOKだ。ただし、Yahoo!JAPANは例外で http:// を含めて link:htp://www.sem-r.com とする必要がある。

バックリンク調査の際には、4つの検索エンジンを使って欲しい。面倒くさいからといって1つで行うのは推奨しない。何故か。

どの検索エンジンでも、link: で表示されるバックリンク一覧は、あらゆる被リンクを表示しているわけではないからだ。つまり、実際にあなたのサイトに1万本のリンクが張られていても、link: で表示されるのは500本かも知れない、ということだ。

たとえばGoogleは、同社のエンジニアが公式に「Googleのlink: はバックリンク全体の一部のサンプルを表示しているにすぎない」ことを明言しているし、また「順序はランダムであること」「Googleが評価していないリンク(e.g. 有料リンクやスパムリンク)もバックリンク一覧には表示される」ということも表している。つまり、1つの検索エンジンで取得できる link: では信頼できないのだ。

Yahoo! JAPAN/USも、Baiduも同様に、すべてを表示してくれるわけではない。しかし、4つの検索エンジンを使えば、互いに重複分も含まれるかもしれないが、より全体的なリンク状況を確認できる。特に競合サイトのリンク戦略を分析する時には、複数の検索エンジンで取得できるデータを組み合わせることをお勧めする。

なお、人気サイトの分析をする場合、単純に link:で検索すると調査対象ドメインの他のページが延々と検索結果に表示される場合がある。これを防ぐためには、検索式に -site:[調査対象ドメイン] を追加しよう。たとえば

link:www.sem-r.com -site:www.sem-r.com

と検索すれば、調査対象ドメイン外の被リンクを表示できる。


Yahoo!で利用できるlinkdomain:

Yahoo!で利用できるリンク分析用検索式の1つが linkdomain:[調査対象ドメイン] だ。Yahoo!では link: とした場合はそのページの被リンクを表示するのに対し、linkdomain: はそのドメインのいずれかのページに張られたリンクを表示する。つまり、www.sem-r.com を指定した時、link: はトップページに対する被リンクとなるが、linkdomain: は www.sem-r.com のいずれかのページにリンクしているページ一覧を表示する。Yahoo!はこのように表示する情報が少し異なるで注意して欲しい。


link:を使わないリンク調査

特にGoogleは、本当に少数のサンプルリンクしか表示してくれないため、分析用データとしては役立たないことが多い。そこで、link: を使わないでリンクデータを取得する方法を利用する場合もある。それは

[調査したいドメイン] -site:[調査したいドメイン]

という検索式だ。たとえば、www.sem-r.com であれば「www.sem-r.com -site:www.sem-r.com」と検索する。これは、文字列 www.sem-r.com を含むページで、www.sem-r.com 以外のページを表示せよという検索コマンド。この方法であれば、通常の link: 検索時よりも多くの www.sem-r.com のリンクを持つページを引き出すことができる。

ただし、上記検索式は、単純に文字列として一致するページを含むため、アンカー要素ではないリンクも含めてしまうという問題もあるので注意して欲しい。


ウェブマスター向けツールを利用する

自分のサイトの被リンク状況を分析したい場合は、Google、Yahoo!、Microsoft (Bing)が提供するウェブマスター向けツールの利用を進める。Googleはウェブマスターツール、Yahoo!はサイトエクスプローラー、Bingはウェブマスターセンターを提供している。それぞれサイト管理者として認証を行うと、被リンクについて詳細な情報を表示してくれる。やはりこれらの情報も完全ではないが、検索エンジンで link: と検索した時よりも多くのバックリンクデータを表示する。

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