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IDCフロンティアが外気冷却の効果を検証

外気空調効果あり!データセンターの廃熱で野菜もできた

2010年03月30日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 3月29日、ヤフーグループのIDCフロンティアは、同社のデータセンター「アジアン・フロンティア」における外気空調の効果についての実証実験結果を発表した。これによると、1000ラック規模の場合、外気冷却を使用しない場合に比べ、最大4割弱の空調消費電力の削減効果があったという。

北九州市に作られたアジアン・フロンティア外観

 アジアン・フロンティアは、IDCフロンティアが福岡県の北九州市に建築した最新データセンターで、需要に応じて1棟ごと建設を行なうモジュラー型を採用。空調の最適化や外気空調、熱循環効率の改善などの技術を取り入れた独自の「GreenMALL」を採用することで、CO2の削減や電力消費の削減を図っている。

 今回のアジアン・フロンティアでの実証実験は、2009年11月から2010年2月に行なわれた。実証実験は、外気空調システムの冷却や消費電力の削減効果の測定、サーバーへの悪影響や廃熱活用について確認するのが目的。実験の結果、既存の強制冷却システムを補完する外気冷却の効果が実証され、金額換算で4000万円/年の空調消費電力の削減が実現されたという。

 また、今回の実験ではサーバー棟の横に廃熱を利用した温室が設置され、野菜の栽培も行なわれた。冬季の温室栽培の暖房として活用できたという。

サーバー棟の廃熱を引き込んだ温室栽培実験棟

実験棟の中で栽培された野菜

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