ハイエンドカードの割にはあまり長くない印象
ベンチの前にまずは、リファレンスのビデオカードを見てみよう。カードの長さは、GeForce GTX 285とほぼ同じで、2スロット占有も変わらないが、発熱の増加に対応するためにヒートパイプが4本使われており、冷却性能が強化されている。出力端子はDual-Link DVI-Iを2系統と、Mini HDMIを備えているが、 同時に出力できるのはそのうち2系統までとなる(1枚での3画面出力には対応しない)。SLI構成にすれば、3画面出力による3Dサラウンドゲーム環境も構築可能だ。最大消費電力は、GeForce 285 GTXの183Wから250Wへと増えており、それに伴い電源も、PCI Express6ピン電源端子+PCI Express8ピン電源端子という仕様に変更されている。
テスト環境
それではいよいよパフォーマンスを検証していきたい。比較用として、旧世代のハイエンドモデルであるGeForce GTX 285搭載ビデオカードを用意した。ハイエンドGPUのテストであるため、CPUがボトルネックとなりGPUの性能をフルに発揮できないことを防ぐために、テストマシンとして現時点最速のCore i7-980Xを搭載した日本HP「HP Pavilion Desktop HPE-190jp/CT」を用意した。なお、HPE190jpは電源ユニットが460Wで、PCI Express8ピン電源端子を備えていないため、電源ユニットをThermaltake「Toughpower QFan 650W W0163」に交換し、環境を揃えるためにHDDも別のものに交換してある。また、ハイエンドGPUの性能を活かすために、DELLの30インチワイドディスプレーを用意し、2560×1600ドットという超高解像度環境でのテストも行なった。
グラフィックドライバについては、GeForce GTX 480ではレビュー用に配布されたGeForce Driver 197.17を、GeForce GTX 285ではGeForce Driver 197.13βを利用した。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Intel「Core i7-980X」(3.33GHz) |
マザーボード | PEGATRON「IPMTB-TK」(Intel X58 Express) |
メモリー | DDR3-1333 4GB×6 |
ビデオカード | GeForce GTX 480 GeForce GTX 285 |
HDD | Western Digital「WD10EADS」(1TB) |
光学ドライブ | バッファロー「DVSM-724S/V-BK」 |
電源 | Thermaltake「Toughpower QFan 650W W0163」 |
OS | Windows Vista Ultimate (64bit) |
グラフィックドライバ | GeForce Driver 197.17 GeForce Driver 197.13β |
(次ページへ続く)
※お詫びと訂正:記事初出時、1枚で3画面出力に対応しているかのような記述がありました。記事を訂正し、混乱を招いたことをお詫びいたします。
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