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HP、日本市場を意識したWS「HP Z200 SSF」を発表

2010年03月26日 06時00分更新

文● 小林 久/ASCII.jp編集部

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日本市場を強く意識したZ200 SSF

 一連の製品の中で、特に日本を意識した製品と言えるのがZ200 SFFだ。同社はエントリー向けワークステーションとして2月に、Core i3/i5などを搭載可能なZ200シリーズを投入済みだが、CPUおよびチップセットはほぼ同様で、筐体サイズを容積比で従来の1/3~1/2程度に小型化している。

Z200 SSFは、Z800の筐体の内部にすっぽりと収納できるほどコンパクトだ

 国内では需要の高い省スペース筐体だが、ワークステーションに関しては、富士通やNECといった一部国内ベンダーが取り組んでいただけだった。

 一方でワークステーションの利用用途も拡大している。CADやDCC(Digital Content Creation)に加え、電子カルテやMRIの画像解析といった医療分野、教育分野などで高度な画像処理が要求されるケースが増えている。HPとしても、省スペースでありながら、高性能かつ安定性の高い製品を投入することで、市場の新しいニーズに応えていく考えだ。

技術担当の責任者であるTerry Pilsner氏は、筐体のコンパクトさをアピール。昨年の発表会と同様に、ハンドル付きのZ800を手に提げながら壇上に上がった。今回は、さらにその中からZ200SSFを取り出すという意外性のある演出で、会場をわかせた

 Z200 SSFはシングルプロセッサー構成のワークステーションで、CPUにはCore i3/Core i5に加え、Xeon 3400番台を搭載可能(2.93GHzのXeon 3470まで)。メモリーはECCタイプで最大16GB。HDDはSASが選べず、SATA 3.0のみとなる(最大2TB)。拡張スロットはロープロファイルタイプで、ビデオカードには、NVIDIA Quadro NVS 295、NVIDIA Quadro FX380 LPなどを選択できる。

 Zシリーズの特徴であるツールレス筐体は継承。Energy Star 5.0/EPAT Gold認証を受けた89%の高効率電源を採用している。使用する材料のうち90%はリサイクル可能で、PBCフリーにするなど環境負荷にも配慮した設計だ。またエネルギー効率だけでなく、静粛性にもこだわり、騒音レベルは20dBを若干上回る程度。「世界で最も静かなワークステーション」であるとアピールしている。

Zシリーズ全てに搭載されるユーティリティ「HP Performance Monitor」。GUIで機器の構成やアプリケーションごとのメモリー使用率、インストールされているドライバーのバージョンなど詳細な情報を確認できる

 本体サイズは幅338×高さ100×奥行381mmで、重量は7.6kg。OSには32bit/64bit版のWindows 7/XP、Linuxなどが選べる。米国での販売価格は711ドルから。国内での投入時期/価格に関しては現時点では未公開。

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