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アイレップ、検索結果の掲載不具合やインデックス削除からの復旧を支援する「Emergency SEO」を提供開始

文●渡辺隆広/SEMリサーチ

2010年03月17日 15時45分更新

記事提供:SEMリサーチ

株式会社アイレップは2010年3月15日、検索エンジンからのインデックス削除や、極めて大きな順位下落が継続的に発生するなど、検索エンジン対策上の緊急事態に対応するためのサービス「Emergency SEO」を提供開始した。PCサイトのみが対象で価格は21万円から。

昨今、インハウスやアウトソースを問わず多くの企業がSEO(検索エンジン最適化)に取り組むようになったが、ある時点から突然、検索エンジンのインデックスから外れる、特定のページのみ表示されない、本来表示させたいページ(URL)が掲載されないといった、自然検索結果の掲載上のトラブルや不具合に見舞われるケースがある。

こうした不具合の原因は、一般的にはウェブマスターの故意による検索エンジンガイドライン違反によるものと考えられているが、実際には (1) 意図しないソースコードやプログラムの実装、(2) SEO施策の導入手順の誤りや不備、(3) 検索エンジン制御に関するサーバやシステムの誤設定、(4) 不適切な外部リンク施策、など、サイト運用にかかわる組織・体制の問題、ノウハウ欠落、チェック体制の不備により発生しているケースも少なくない。

しかし、企業のSEO施策や実装方法が大規模・複雑化しているほか、過去の施策記録を残さない等、SEOの運用において本来必須とされるべき事柄を行っていないために、原因の特定すら困難になっている。

とりわけ昨今は日本語環境における検索エンジンによるスパム対策の強化とも相まって、「トップページだけが急に検索結果に出なくなってしまった」、「検索エンジンのガイドラインに違反したつもりは無いがインデックスから削除されてしまった」等の問合せも増加傾向にある。こうした経緯から、「Emergency SEO」サービスの提供を開始することとなった。

「Emergency SEO」は、サイト全体または一部のインデックス削除や不具合などの事態が継続的に発生している企業に対して、原因分析と改善施策を提案するコンサルティングサービス。インハウスでSEOを行う企業や、他社に外注している企業からの相談も受け付ける。なお、故意的にガイドラインに違反した施策を積極的に行っていると判断したサイトはサービス対象外となる。


#

会社で発表したプレスリリースについて、突っ込んだ説明を加えて記事にしました。もう少し補足します。

検索エンジンからの削除というのは一般的に、故意かどうかを問わず過剰な検索エンジン対策により招かれるもの、と考えられがちです。実際その通りであるのですが、意識的にそれを行っているウェブマスターというのは、自分が過去に何をしたのかを大抵は覚えている、記録しているため、トラブルが発生しても過去にさかのぼって原因を特定する手がかりは得られるものです(特に故意的に行っている場合は、自業自得ですので自分で解決して下さいということで、Emergency SEO もサービス対象外になっています)。

しかし、本文で説明したように、

(1) 過去の施策記録をせずに複雑なSEOを色々と試している
(2) ある程度の企業で事業部ごとに勝手にSEOを行っている
(3) マークアップエンジニアやシステム、開発周りの担当者がSEOに詳しくない

といった場合、トラブルが発生したときに問題解決は困難な傾向にあります。(1)(2) のようなケースは、トラブルが発生しても、原因の切り分けや特定が困難です。特に (2) で事業部ごとに異なるSEO会社に外部リンクだけ発注しているような場合は、解決までのハードルが上がります。

(3) は、ユーザのために良かれと思ってやったこと、あるいは要件どおりに開発したけれども、いざサイトをオープンしてみたら検索エンジンに全然インデックスされない、ある時期以後に表示に不具合を招くケースがあります。

これは検索エンジンやその技術に対する知見が不足していたために、確かにユーザ視点であれば問題がないのに、検索エンジン的には問題があるページが大量生成されてしまうといった具合です。このケースは、データベースと連携して大量のページを持つサイトや、コミュニティ機能を持つサイトで特に多い傾向があります。

また、日常当たり前のように行っている作業により招かれる不具合も厄介です。

(4) robots.txt やHTMLソースコードの記述ミス

SEOを目的に行っているのではなくて、日々のサイト運用で行ったある事柄が原因になっているものです。通常、SEOで問題が発生した時は「過去に行った "SEO施策"」の中から原因を特定しようとする一方、こうした日常的な作業は振り返らないため、原因特定を困難にします。灯台下暗しです。

参考までに、過去に経験した事例を紹介します。

a) 日々更新されるランキング表示に関する記述ミスがあり、運用時間の増加に比例して無関係なテキストとリンクが大量に生成されていた
b) サイト移転時の .htaccess のりダイレクトコードの間違い
c) robots.txt の記述が間違っており、検索エンジンのクロールを拒否していた
d) canonical の記述方法に間違いがあり、インデックス表示を拒否していた
e) パケットフィルタリングのハードウェアとクローラの相性問題
f) サーバ会社が特定クローラのIPアドレスを全てブロックする設定をした
g) 画像置換に関するソースコードの記述が、検索エンジン的にアウトだった
h) SEOの外注先から指示されたとおりのソースコードを記述していたが、実はそれは無差別相互リンクページへのリンクだった
i) サイト制作会社が納品時に勝手に 1ピクセルのスパムリンクつき画像を仕込んでいた
j) インデックスから削除されたのではなくて、特定の国・言語の検索エンジンで表示されなくなっただけ
k) SEO目的の販売用リンク枠を設けたら、PageRankを下げられた(Google限定事象)


単なる人為的ミスといえばそうなのですが、「過去のSEOの施策に問題に問題がある」という思い込みから原因特定に入ってしまうため、上記のような問題に気がつかないことが多いのです。

ちなみに e) は実際にあるサイトにて発生した事例なのですが、私も全然わかりませんでしたし、検索エンジン会社側も原因がわからなかったという非常に稀な事例です。問題解決後に担当者様から教えていただいて、びっくりしました。

h) i) は、外注先からSEO対策として指示されなかったために、担当者本人はわからなかった、という事例です。これは第三者がチェックすればすぐわかりますが、社内だとなかなか気がつかないものです。

j) は、google.co.jp で表示されなくなったのでインデックス削除かと思いきや、実は google.fr (フランスのGoogle)ではきちんと表示されていたから原因を特定してみたら、サイトの言語エンコード設定が原因だった、といった事例です。こんな具合に、日本語・日本向けのサイトを .sg (シンガポール)ドメインで開設したところ、google..com だと表示されるが google.co.jp だと表示されないといった、local relevance 関係はありがちな問題です。


以上、こんな具合でサイトの規模や運営方法、実施している施策内容、その他もろもろ要因が複雑に絡んでくると、SEOの問題発生時の解決は一筋縄ではいきませんので、そういうケースではご相談いただければと、最後に宣伝させて頂きます。

なお、特に原因がない場合もあります。これは検索アルゴリズムが改良されたことでスコアリングの方法も変わり、結果として皆さんのサイトの関連性評価も変わったから検索順位が下がるという場合です。これは日常茶飯事ですし、Emergency SEO の対象にはなりません。あくまで不具合やトラブル発生時の解決が対象となります。

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