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「あと何時間何分?」を当てるiPhoneゲーム・Add Time

2010年03月16日 22時45分更新

文● 倉西誠一

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Add Time

 Add Time 1.0

 作者:RycKyGAMES
 価格:115円



 「Add Time」は、日本が誇るiPhoneアプリ界の奇才にして鬼才「RucKyGAMES」の……えぇっと……アナログ時計クイズ! 見たまんま言い切っていきました(奇才にして鬼才は振りです)。

 ただ、実際のところ、画面を見ていただければ、何をすればいいゲームなのかということは、一発でわかりますよね(笑)。左のアナログ時計が示す時刻から、右の時計の時刻になるまでに何時間何分かかるでしょう? というわけです。分かりやすい。そして、分かりやすいものほどハマりやすいのは、iPhoneゲームの特徴でもあります。

この例はめちゃくちゃ簡単ですね。14時50分から25分経過すれば15時15分なので、ここでは「025」と入力します。もちろん大正解です!

 ゲームモードは2つ用意されています。1つは、10問正解するまでのタイムを競うものです。

10問正解するまでのタイムを競う

 もう1つは、いわゆるサドンデス的なモード。制限時間が切れるまでに何問正解できるかに挑むモードです。画面中央部分の青いラインが制限時間を示していまして、考えている間は減っていくのですが、正解すると少し延びます。

 また、このモードの特徴は、正解しても不正解でも、右の時計が次の問題で左になることです。つまり、どんどんどんどん時間をつぎたしていくような感覚で進むのです。これは面白い……のですが、ときに混乱の元になります。このへんが、ゲームデザインの妙ですね。

サドンデス的なモードでは、右の時計が次の問題で左に来ます。ややこしい

 ハリウッド級の狂気のセンスで話題を集めるRucKyGAMESですが(笑)、彼のタイトルの本質はけっこうこういうところに出ています。1つのアイディアがあって、それがもしこうだったらどうだろう? と発想がつながり、その差異がアイディアとしてゲームモードやゲームの内容にもり込まれる。批評的であり創造的であるところのバランスが、毎回、楽しませてくれます。

 ……と、まじめに原稿を書いてあげていたのに、Twitterで本人(@ruckygames)から「たまごかけごはん食い過ぎ」とか罵詈雑言を浴びせられました。原稿、保存せずに終了するぞ! と脅したところ、挙句には……。

ほらにゃろさんもこう言ってる事ですし。 RT @planningNYARO : ( f ’~‘)f保存してあげないと、かわいそうですよ RT @kararemichi :今、ブログ用に君のアプリの記事を書いていたんだけど、保存せずに終了していい?w

 なりすましてまでの言い訳です。こういう才能を、どう解釈していいのか編集者としては知りませんが、一人の父親としてはよく知っている気がします。


筆者紹介──倉西誠一


石川県金沢市出身の元・電撃PlayStation編集長。著書は「モンスターハンター」シリーズのプレイログである「狩られ道」「狩られ道豪黒毛」(いずれもアスキー・メディアワークス)だが、最近はすっかりiPhoneゲーマー。Twitterアカウントはkararemichi



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