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i*deal 2010最優秀賞決定!

電子書籍はこのサービスでブレイクする!?

2010年03月11日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp編集部

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電子書籍をニコ動化!?
Layered Reading

Layered Reading

Layered Reading。黄色のラインや、緑色のコメントが入っている。こうして、複数のユーザーが電子書籍の上に被せられた“レイヤー”上でやりとりする。画面下には、「メッセージ」、「フレンドステータス」、「リクエスト」といったボタンが並ぶ

 ダブル受賞に輝いたProject LRが発表したのは「新たな読書体験とビジネスを創出する、電子書籍のアイデア(Layered Reading)」。電子書籍の上にレイヤーを乗せ、そのレイヤーに書籍の付加情報が書き込まれることで、“本を読む”という行為を楽しくしようというものだ。

Layered Readingの概念

Layered Readingの概念

 デモンストレーションでは、ビジネス(電子)書籍を読んでいるユーザーが、上司の「この個所を読んでね」という「リクエスト」を受け取り、その上司のレイヤーをダウンロードすることで、書籍の該当個所に上司が入れたアンダーラインやコメントを閲覧する、というシナリオが展開された。

レイヤー返し

上司のリクエストに応えてレイヤーをインストール後、コメントを返している

 ほかにも、ファッション雑誌に掲載されたスカーフに関して友達と「私買う!」といった会話が交わされたり、商品情報が表示されたりという展開や、絵本の上に被せたレイヤーを使って、“触って動く絵本”もデモされた。

ファッション雑誌での、友達とのやりとり(左)、触って動く絵本(中、右)

 Project LRがLayered Readingで採用を考えているビジネスモデルは、出版社から「ソフトウェア使用料」、「追加コンテンツや商品購入時の決済手数料」、「文章単位、ページ単位の生声を集めたマーケティングデータ提供料」を得るというものだ。

Layered Readingの想定ビジネスモデル

Layered Readingの想定ビジネスモデル

焼き肉計画

プレゼン中、「今後の主なアクション」として、見事優勝し、賞金を獲得した暁には打ち上げで焼き肉を食しに行くと宣言して会場を沸かせたが、見事現実のものとなった

 Project LRの3人は、もともと大学時代の友達同士。現在三谷氏が米国在住のため、深夜にSkypeでミーティングをしたり、土日に作業をしたりと、使える時間をフル活用して今回に臨んだ。また、Layered Readingを作る前には、同じくレイヤーという概念を用いた電子新聞を作っていたのだそうだ。それを活かして電子新聞を提出するか、それとも電子書籍で行くのか、かなりの議論をして電子書籍へと舵を切ったのだそうだが、それが見事奏功したというわけだ。

次ページに続く

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