このページの本文へ

四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第17回

ニコニコ動画に住む「家族」 スズナリさん家の歌作り

2010年02月27日 12時00分更新

文● 四本淑三

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

コードも知らないしピアノも弾けないし

―― 制作環境はどんな感じですか?

おん 僕はヒップホップがやりたくて音楽やっていたんです。だからAKAIの「MPC」というサンプラーをずっと使っていたんですが、3年くらい前からLogicで作っています。こっちの方が作業が早くできるので。

AKAIのサンプラー「MPC」シリーズ。写真はフラグシップの「MPC5000」で、実売価格は25万円

―― ピアノなんかは?

おん リアルタイムの打ち込みですね。ドラムも同じです。

―― ピアノは独学ですか?

おん ピアノはぜんぜん弾けないです。適当にガーンと押して、ちょっと外れてたら直す、という感じです。コードも知らないし。

―― ちょっと待ってください。カバーを作るときは耳コピですよね? コードの知識がないと音を取りにくくないですか?

おん メロディだけ原曲のものを残して、他はそれに合えばあとは何でもいいという感じです。あれで和音があってるのかどうかも分からないです。

―― いや、合っている上に、結構面倒なことをやってますよ。分数和音をうまく使ったり、ジャズのように要所要所でうまく崩したり。

おん 理論的なことは分かってないですね。だから再現できないんです。ライブでやれと言われても、即興になっちゃうんですけど。それよりリズムにこだわってて、そこがズレていたら直すという感じです。

理論的なことは分かってないと豪語

―― それであんなアレンジができるんだ……。それは参りました。どうすれば、そんな風に作れるんですか?

ちりん たぶん耳がいいんですよ。

おん ヒップホップ的に作っているんですね。音程とか分かってなくても、このレコードとこのレコードを合わせて、という考え方でなら作れるんです。だからひたすら聴くことですよね。

ちりん 本当にものすごい量の音楽を聴いてるよね。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン