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Endeavor Pro4700 速さと拡張性を備えたハイエンドPC

2010年02月26日 14時00分更新

文● 寺崎基生、小西利明/ASCII.jp編集部

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LynnfieldコアのCore iシリーズを搭載する
P55システム

 今回試用したシステムはかなりのハイエンド構成ではあるが、パーツの組み合わせはシンプルだ。

 CPUはLynnfieldコアの最上位モデルとなるCore i7-870(2.93GHz)を搭載。マザーボードは、Intel P55 Expressチップセットを搭載するEPSONブランドの「IPAIP-SL」という型番のATXマザーだ。メインメモリーはDDR3-1333 SDRAMの2GBモジュールを4枚搭載し、合計で8GBのフル搭載仕様となっている。

 グラフィックスカードは、DirectX 11に対応するミドルクラスのGPU「ATI Radeon HD 5750」を搭載する。最新の3Dゲームでも十分なパワーを発揮してくれるはずだ。

 HDDは、7200rpmの1TB HDDを2台搭載し、P55チップセットのRAID機能である「Intel Matrix Strage Manager」によって、RAID 1構成が組まれている。もちろん、ユーザー自身がRAIDを解除して、2TBとして使用することも可能だ。そのほかに、光学ドライブとしてはBDコンボドライブ(BDは読み込みのみ)を内蔵する。

 電源ユニットは容量670Wで、かなり余裕のある組み合わせだ。ハイエンドグラフィックスカードを複数枚取り付けるなど、相当なハイエンド構成にしないかぎり、電源をアップグレードする必要はなさそうだ。

 今回の試用機はかなりのハイエンド構成となっていたが、Endeavor Pro4700では、幅広いニーズに合わせたシステム構成を組める。以下に主なコンポーネントを示す。

CPU Core i7-870(2.93GHz)、Core i7-860(2.8GHz)、
Core i5-750(2.66GHz)、Core i5-670(3.46GHz)、Core i3-540(3.06GHz)
メモリー 2~8GB
GPU GeForce GTX 275(896MB)、Radeon HD 5750(1GB)、
Radeon HD 4650(512MB)、Radeon HD 4350(512MB)、
Quadro FX1800(768MB)、FirePro V3750(256MB)、
Quadro FX370(256MB)
ストレージ 160GB SSD、80GB SSD、
2TB HDD、1.5TB HDD、1TB HDD、500GB HDD、250GB HDD
RAID 0キット 1TB(500GB×2)、RAID 1キット 1TB(1TB×2)、
RAID 1キット 500GB(500GB×2)、RAID 1キット 250GB(250GB×2)、
RAID 10キット 1TB(500GB×4)
光学ドライブ BDコンボドライブ、DVDスーパーマルチドライブ、DVD-ROMドライブ
そのほか 地上デジタル放送チューナー(Media Center用)
OS Windows 7 Home Premium 32/64bit、同Professional 32/64bit、
同Ultimate 32/64bit、Windows XP Professional(7 Professionalダウングレード)

 基本構成の価格は10万3530円と、優れた拡張性などを考慮すると非常にリーズナブルである。大容量、高性能パーツを組み合わせていくと、そこそこの価格になるが、長く使うことを考えれば、決して後悔しない選択肢となるはずだ。


ハイエンドモデルに匹敵する優れたパワー

 これだけのハイエンド構成だと、ベンチマークテストによるパフォーマンス測定が楽しみである。Windows 7の起動にかかる時間は約45秒程度だった。

 総合的なパフォーマンスを測定するため、3種類のベンチマークソフトを使用した。使用したのは3DMark06、3DMark Vantage、PCMark Vantageである。各テストの測定結果は表のとおり。それぞれのスコアは、Core i7-965 Extreme Edition(3.20GHz)を搭載したEndeavor Pro7000(ロードテスト機、OSはVista)と比較してみた。

PCMark Vantageの計測結果

PCMark Vantageの計測結果

 総合性能を測定するPCMark Vantageでは、トータルスコアでPro 4700の方が上回ってしまった。ただし、項目ごとに勝ったり負けたりの勝負となっており、全体的にはほぼ引き分けと言っていいだろう。

3DMark Vantageおよび3DMark 06の計測結果

3DMark Vantage(Performance)および3DMark 06(3DMark、CPU)の計測結果

 3DMark Vantageおよび3DMark 06の結果では、ミドルレンジのRadeon HD 5750(Pro4700)対ハイエンドのGeForce GTX 280(Pro7000)という図式となり、格上であるGeForce GTX 280の勝利という順当な結果となった。ただし、その差はあまり大きなものではない。3DMark 06のスコアでは互角に近い勝負となっているのがビックリだ。

 Pro4700の試用機の価格は約24万円なのに対し、ロードテスト機のEndeavor Pro7000は42万円(当時の価格)で、2倍近い価格差がある。この差を考えると、Pro4700のコストパフォーマンスは、非常に高いと言える。

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